オウム・シスターズをご記憶だろうか。
オウム真理教に一家総出で入信、1989年秋に出家した4人姉妹のこと。
ホーリーネームはそれぞれ長女がソーマー、次女がセーラー、三女がタントラナンダー、
四女がタントラアバヤーである。いずれも美形だ。
出家前は、教団名古屋支部の在家信徒であった。長女は教団の「世界記録達成部」に所属していた。
1990年の第39回衆議院議員総選挙にオウム真理教が「真理党」として出馬したとき、彰晃マーチの音楽とともに、4人姉妹が象の帽子を被って踊った。
長女は1994年12月、恋人の富田隆と教団施設から逃走し、1996年に脳機能科学者の苫米地英人と結婚と話題になった。だが、苫米地英人本人は否定している。
次女は地下鉄サリン事件後、端本悟らを匿い、犯人隠匿の罪で逮捕された。
彰晃マーチの音楽は、ニュース報道の主役級の扱いとなっていた。そのためか、店長は、つい口にしたものだ。
マスコミは、週刊誌を始め売上が増えるのでオウム関連記事にこぞって跳びついたのだ。
当時、密かに応援する在家信者も多かったのだ。
オウム・シスターズは、いわば教団の広告塔であった。
芸能人を出家させるという手段は実現しなかった。『無理なら内部で育成しよう』と麻原彰晃は考えたのだろう。
出家信者に元・日劇人気ダンサーの「鹿島とも子」がいた。麻原は、彼女に白羽の矢を立てる。
こうして産声を上げたのが「スーパースターアカデミー」だった。
鹿島とも子は、自分の娘を無理やり出家させようとした。アカデミーに入校させるためだった。
その結果、彼女は娘への拉致監禁容疑で逮捕されてしまう。
新宗教は、なぜ人の心を引き付けるのだろうか。
「地下鉄サリン事件」を知らない25歳以下の若者が「アレフ」に吸い寄せられている。
勧誘を受けたときは、最低限友達に相談して欲しい。
死刑執行されたオウム幹部たちと、あなたにはそんなに違いはないのだから。。