GOLD 第10話より
『普通の家庭では"他人に頼る人間"しか生まれない』
仲良しクラブで生まれるものが何かあるだろうか。
金メダルのために犠牲にする家庭?犠牲にする価値が金メダルにはあるの?
お友達のように何でも言い合って楽しい家庭は、どうしても主人公には馴染めない。
彼女は云う。
「仲良しクラブのような家庭では、正しい養育はできない。楽しいだろうけどそれだけじゃないかしら」と。
「そんな家庭では、人に頼るだけの情けない子供しか育たないのよ」
ドラマGOLDには、禍々しい毒気がある。野島伸司の脚本の面目躍如だ。
何事も中庸が良いのだ。過ぎたるは猶及ばざるが如しと云う。
でも厳しいだけでは、よくない。時にはバカバカしい笑いも必要だ。
好奇心を育て、才能を伸ばし、豊かな情緒を育んでやる。それは最低限の親の務めだ。
だから金メダルの目標は別次元の話なのだ。
このドラマは、スタッフの意気込みに反して、視聴率が取れなかった。
野島伸司の手法は時代遅れなのだろうか。