こぼれた味噌汁を拭き終わって、私たちはテレビを見ていた。

「そういえば、お姉さんどこだろ…」

「あ…そういえば…見てないね」

「トイレかな…?」

「それにしても遅くない?」

「ちょっと探してくるね」

そう言って私はまずトイレに向かった。

電気は消えていた。

…いないか。

洗面所に行くと、床がびちょびちょになっていた。

え?何で!?

そこには水をかぶったような姿のお姉さんがいた。

「な、何があったんですか!?」

お姉さんは私に気付くと、苦笑いした。

「ごめんね。洗濯しようと思ったんだけど、あたしあんまり使ったことなくて…」

「とにかく、体拭いてください!」

「ありがとう」

私はお姉さんにタオルを渡して、もうひとつのタオルで床を拭いた。

お姉さん、大丈夫かな…。


そしてあっという間に寝る時間がきていた。

お姉さんは、私と同じ部屋で今日は寝ることになって、

ちこも一緒に寝ることになった。

「3人で寝るなんて久しぶりだねー」

「ねー…ひかるの時以来じゃない?」

「あー…ううん。おばあちゃんと3人で寝た時があったよ」

「そういえばそうだったねー」

「あたしも誰かと寝るなんて久しぶりだな」

「るいかさんは死んじゃったこと覚えてないんですよね?」

ちこがお姉さんに言った。

「うん…。そうね」

「知り合いはここには誰もいないんですか?おばあちゃんとかおじいちゃんとか…」

「うん…みんな生きてるから…」

「そうですか…。でも、それっていいことですよね。

それに亡くなっている人がいるとしてもこの世界にいるとは限らない…」

「そうだね…。あたしって何歳まで生きたんだろう…」

そうだった…。お姉さんの記憶は全てじゃない…。

何年かの記憶はないんだ。