ここ1年ほど忙しく更新していなかったんだけれど、これはなんか腹立つぞ。ちょっと心情的に許せないと思い、書くことにしました。
 
最近のニュースでJASRACが音楽教室に著作権料の支払いを求めるという記事をあちこちでみかけるようになりました。
巷に流れる雰囲気を私なりに解釈すると、法的な根拠を元に著作者の権利を代弁するJASRACが音楽教育=音楽文化の発展を阻害するのではないかという懸念だと思います。
 
これに対して、JASRAC側の雰囲気をこれまた私の解釈としてとらえると、法的な根拠と自分たちの事業目的を考えれば当たり前のことをしているということなんだと思います。
 
私は正直、どちらも言い分があり、それぞれの観点で話し合うと事態は収束しないだろうなーと思うのです。
 
では、もし自分が当事者だったらどんな方向で進めていくかを考えてみたいと思います。
 
まず、言い出しっぺはどちらかというとJASRACであると思うんですよね。だとすると事態を収束させるとしたら本来であれば彼らが主体となって動く必要があるんじゃないかと考えます。
 
では問題は何でしょう。
多くの人は彼らの物事の進め方に腹を立てているのではないでしょうか。彼らは楽曲という他人のものを商材として、ビジネスモデルを構築しているのにも関わらず、まるでこの業界の主役であるかのような振る舞いで、相手を威圧しているように見えるんですよね。そうでなければ裁判なんか起こされるはずないんですから。
 
HPなど非常に綿密に相手を説得するような根拠を並び立てていていかにも官僚的で気持ち悪いし、彼らの事業方針に従わないのなら法律で締め付けてやるぞという雰囲気が伝わってくるんですよ。これって、国家が税金を滞納しているものに対して強制的に課税をするやり口と似ていますよね。でも決定的に違うのは、税金の場合は、全員が平等に払っていることが周知であること、みんな払ってるんだからまあ、しょうがないでしょうという認識をみんなが持っているのに対して、JASRACの場合は、著作権を保有している人たち、つまりアーティストサイドの人たちですら嫌悪感を表すようなやり方で徴収を決めてしまう点だと思います。
つまり、顧客に対して納得できるような進め方をしていないってことなんじゃないでしょうか。
 
どんな事業もお客さんがいて初めて成り立つものです。その顧客からやりすぎなんじゃないですか?ということを過去何度も問いかけられているのに、まるでそんなことは意に介していないかのごとく振る舞う、その態度にみんなが腹を立てているんだと思います。
 
規模の大小はあれど、事業を行うものとして言わせてもらえれば、これは「恥」以外の何物でもありません。なぜなら彼らが告訴しているのはほかでもないお金を支払っていただくお客様なのですから。たとえ相手が違反者であったとしても、お客様であることには変わりません。
 
もし、そのことを問題だと思うのであれば、なんらかの方法で相手を説得する努力をする必要があるのではないでしょうか。いきなり「通告」するというのはいくらなんでも無茶がありますよ。
 
民主的なプロセス、多くの人が納得できる方法を模索しているのであれば、私は何も言わないんですが、論点をそこに置かず、いきなり相手を脅すやり方は少なくともこの国が推進する方向性とは違うと思います。もし、顧客志向の考えが少しでもあればコールセンターを立てるなどの対策はあるんじゃないでしょうか。しかし残念ながらこのような施策は彼らの眼中にはないのではないかと思います。
 
もっと顧客のことを考えてほしい、相手のことを考えた当たり前のビジネスモデルの構築をJASRACには考えてもらいたいと私は思います。
 
まあ、業界のことをよくは知らないんで申し訳ないですが、ネットを見る限りそんな雰囲気はばりばり伝わってくるんです。