書きたいことだけを書いているの文脈も起承転結もままなりません。

既にご存知かもしれないが、4月に入ってからの彼らの勢いが止まらない。
まあ、事前に4/1をFOX DAYと設定していたわけで、そこまで彼らの情報はほとんど入手することができなかったわけだから、ファンたちの期待も爆発したってわけだ。

私の場合もご他聞に漏れず、なんで自分がこんなに嵌ってしまうんだって位にbabymetal地獄(天国かも)どっぷり浸かってしまっている。

でもなんでこんなに嵌るんだろうか?ちょっとこのあたりを分析したい。

かつて私が学生のころ、邦楽はアイドル全盛期で松田聖子やジャニーズ、オニャンコクラブらが音楽チャートの常連だった。
その中で、山下達郎や竹内まりや、ユーミンなどごく一部のミュージシャンは食い込んでは来るんだけど、激しいロックってのはとかく音楽チャートとは無縁で特にヘビーメタルってのは奇をてらった存在、ちょっと変わったやつら、激しい曲でポップ性ゼロ、面白くない存在、そんなネガティブな印象を持っていた人も多いと思う。

確かに、80年代から90年代にかけての国内でのメタルに対する風当たりは強かったように思う。ビートタケシの番組ではメタラーたちを田舎のじいちゃんばあちゃんのところに連れて行く様子をみんなで笑うという企画があったし、とにかく、ヘビーメタルは馬鹿にされていたってのが実態じゃないだろうか。

でも海外はどうだったか。
70年代にディープパープル、ツェッペリンという二大HR巨頭がメタルの前進を築き(本当かな?)80年代にはほんと、世界各国でかっこいメタル、ハードロックバンドというものが生まれていたのだ。
私の例で恐縮だが、中学校1年までは日本の歌謡曲を聴いていたのが、中学二年になり、初めてビリージョエルを聞いたとき、歌謡曲との差を歴然と感じさせられ、それ以来海外のポップ、ロックに入り浸りとなり、中学三年になって出会ったのが、ヘビーメタルである。

それまでもSTYX、BillyJoel、Journeyなんかのアルバムは持っていたんだけれど、友人から「おまえ、それでロックを知ったと思うなよ、もっとすげーのあるぜ」と紹介されたのが、Rainbowだった。最初に聞いた曲「death alley driver」これが最初の衝撃である。

なんでかというとそれまでは曲の中にポップなメロディが存在していた。そう、確かにあった。
journeyのseparate waysだって、多少激しい曲でもメロディはポップだったし。

でもRainbowは全く違う。ポップな要素なんてありゃしない。あるのは激しいリフと今まで聞いたことのないギターソロ。超かっこいいのだ。そして何よりも曲が突っ張っていてクールだった。

これ以降、私はポップには目もくれず、メタルとハードロックとの恋に落ちるのだ。
確かにベストヒットUSAやアメリカンTOP40は聞くんだけれども、いつも心の中で、メタルのリフを欲していた。

次に聞いたのがマイケルシェンカー。これがまたクールなのだ。ギタリストによってギターの弾き方、音全てが違う。同じ素材をあたられてこんなに変化させられるってこれはもうオリジナリティの塊だよね。armed and ready やcaptain nemoはまじですごい。

そしてGaryMoore。彼の特徴はブルースなへビィロックである。そう、独特なGaryMooreワールドがあるのだ。これもまた情熱的なギターソロでかっこいい。

しかし、残念ながらこれらのグループは商業的にはあまり成功したとは言えなかった。
特にアメリカではさっぱリだったのだ。

アメリカで売れるためには、もっと別の要素が必要だった。それがエンターテイメント性である。これを具現化したのがVanHalenだと思う。

VanHalenもすごく独特的な存在だ。ギターの奏でる音がやっぱ違うし、メロディやテンポのとりかたがとても個性的だった。

他にもたくさん書きたい。JudasPriestのElectricEyeも衝撃だったし、IronMAidenの悪魔の刻印も個性的、ナイトレンジャーやサミーヘイガーのようないわゆるアメリカ西海岸系もそれはそれでよかったし、Rattやモトリークルーもクールだった。

アイルランドのThinLizzyなんて超しびれるし、VanednbergとJohnSykesがWhiteSnakeに加入したときは、卒倒しそうになったもんだ。二人の超絶ギタリストが奏でる曲を早く聴きたいと。

メタルを聞いているとメリットもデメリットもあった。デメリットは、激しい音楽なので、周囲にはメタル好きなやつしか集まってこないということ。でもいいこともあった。
実は当時の学校では、暴走族とかイジメとがすさまじく横行していた時代で、これを聞いていると実に都合がよかったというのがある。

なぜならば、当時私らは、個性のない邦楽をくそだと思っていたし、軽蔑すらしていた。そんな曲を歌うアイドルの追っかけをやっていのが族の連中だったのだ。もちろんそうでない人も含まれていたと思うが、普段硬派を気取っているのに「せいこちゃーん」とか言ってるのだ。
正直、こいつらの胸元にリッチーブラックモアのソロをぶち込みたい。そんな気分にさせられた。

こう書いているとメタルという音楽の特徴が見えてくる。

1.社会の主流に対してのアンチテーゼである。
  わかりやすく書くと、今みんながいいって言ってる音楽ってほんとに面白いの?みんなと同じであることがいいことなの?みたいな気質が必ずあるということ。

2.ポップ要素がほとんどない。さびの部分もアーティストによってまちまちである。つまりオリジナリティが主要なジャンルであり、受け入れられない人には取っ付きづらい。

3.激しいリフと、テクニシャンたちに支えられている。

確かにこれがクールである時代ってのはあった。
80年代は少なくともそうだったはず。実は80年代後半以降私はメタルはたんまにしか聞かない音楽になってしまった。それはちょうど大学に入ったばかりのころで、新しい友人関係を構築したい、彼女が欲しいということが動機だった。(当時はメタルはボディコンを着たねーちゃんたちには全く相手にされず、みんなユーロビートとかブラコンを聞いてたんだ)

90年代になり就職もすると、もう音楽など聴いている時間もない。音楽からも離れる。
このころからJPOPの実力も上がりだしたことくらいは実感していたが。

時は経ち、メタルは死語になっていた。そう、たまにyoutubeで見るJUDASやシェンカーのライブはもはや往年の輝きはなく、ただ自分が年をとった事をノスタルジックに捉える道具に成り果てていたのだ。

そこに出てきたのが、babymetalなのだ。
上の3要素を全て満たしている。
さらに、ダンスしている、ポップな要素がある。で女の子3人組が歌ってる。
なんなんだ、これは。どれにも当てはまらない。くそ、ふざけんな、いい曲じゃねーか。

この「ふざけるな」の感覚と「リフやソロがクールだ」とさらに「キャッチーだ」がミックスされ、わけのわからない状態に引き上げられていく。


外国人からすれば、それは今までのメタルの不文律を全てぶっ壊しているし、我々かつてメタル好きだった連中からすればこれはオリジナリティの固まりなわけだ。

自分もかつて、もしも松田聖子が番組でironmaidenを歌ったら、本当に好きになってただろうと考えたことがあるし、しぶがきたいがぞっこん命を自分たちで演奏していたら好きになっていただろうと思う。(そういう意味でTokiOは好きなんだけど)

その思いを実際に実現してしまったMR KOBAYASHI あんたは偉い。

どれだけアンチがいるか知らないけれど、間違いなく彼らは世界で成功する。

丁度、walkmanやニッシンなんかと同じで、おそらく日本を象徴する代名詞になるんじゃないのだろうか。

もし3年後まで活動していたら、オリンピックは彼らの演奏を取り入れるべきだと思う。
きっと、大手広告会社、スポンサー企業、芸能界がビジネスチャンスといわんばかりに、阻止しようと躍起になるかもしれないがね。