- 松浦 晋也
- スペースシャトルの落日~失われた24年間の真実~
あけましておめでとうございます。
1月2日 読了
世紀の失敗作に日本も騙された 宇宙開発「虚妄」の実態
スペースシャトルは世紀の失敗作で、NASAに騙されて日本を含め各国の宇宙開発に影響を及ぼしているということを論理的に解説している内容。
翼をつけて何度も利用可能としたことによってコストダウンを目標としたが、結果的にはコストアップと安全性に何がある設計になってしまったこと。
何トンもある翼のおかげで重要なペイロード(荷物の詰める量)を犠牲にし、且つ翼がスペースシャトルで一番の弱点となっている点、そんな翼が役に立つのは着陸前のほんのちょっとの間しかないこと。
(大気圏突入の際は「落下」であり「飛行」ではないため、翼は翼の役割をしていない)
優秀な機器の条件「安い」「使いやすい」「壊れない」の条件が何一つクリアできない。
等を分かりやすく記述されている。
読んでみてうなずける点は多く、非常に興味深い内容であった。
ブッシュ大統領がスペースシャトルの運用を2010年で終了し、次期宇宙船で有人月面探査と加勢を目指すことを発表した際、「何故シャトルではないのだろうか?」と私は疑問に思ったが、この本を読んではっきりした「シャトルは世紀の失敗作だった」のだ。
シャトルは設計上宇宙空間では低い高度を飛ぶことを前提とされており、そもそも宇宙ステーション建設や旧ソ連のスパイ衛星の確保などを主目的とされていた。(もちろん民間利用の衛星を宇宙空間に運ぶことやその逆も主目的である)
この主目的も満足にできず、シャトルの虚構に踊らされた各国の宇宙開発が停滞してしまった。
興味のある方は読んでも損はしない1冊です。