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アバルト 595 AMT。エンジンもかかり、ギアも入るのだが、アクセルを踏んでも車が動かない、との事での入庫。

 

テスタで診断してみると、フォルトは無し。

実は少し前にも同じ症状で、入庫したことがあった。ただ車を引き取りに行くと正常になっていて、症状は確認できなかった。その時に、セレスピードのクラッチ用ソレノイドやクラッチレリーズセンサが怪しいとふみ、テスト用の物を用いたりして点検していたのだが、アクセルを踏んで車が動かない状態になると、すぐにフォルトが入る。どうも症状が一致せず、また試運転をくり返しても症状が出ないことから、お客さまも、もう少し様子をみます、となってからの再発。ただ今回は、アクセルをかなり踏み込み、回転を上げると、半クラッチ状態のようになり、車がそろそろと動き出したとの事。今回の発生場所はショッピングモールの駐車場だったので、そのような運転を繰り返し、なんとか車を外に出して、しばらくしたら正常になおったそうである。

前回の点検から、電気的なものではなく、クラッチレリーズベアリングのメカ的なトラブルと推測して、トランスミッションを降ろすことにした。アバルトのAMTは、トランスミッションだけ降ろすことはできるのだが、その為にはサブフレームやセレスピードアクチュエータの脱着が必要になる。セレスピードアクチュエータを外すにはブレーキマスタやABSハイドロユニットの脱着も必要になる。

 

今回はセレスピードアクチュエータは外す必要はないと思い、エンジン&トランスミッションASSY で降ろす事にした。

 

エンジンからトランスミッションを取外し、レリーズベアリングを点検、見たかんじ異常はなさそう。

 

レリーズベアリングを押して動かしてみると、センタシャフト部(テングの鼻)の錆がすごい。やはりベアリングの動きが悪かったのか?

 

レリーズベアリングを交換。

 

クラッチディスクをみると、実走行30,000km ほどだが、かなり磨耗していた。半クラッチ状態での走行で磨耗したと思われる。

 

クラッチセットも交換する。

 

全てを組付け、クラッチインデックスのリセットやキャリブレーションを行う。試運転を繰り返し、お客様に納車。その後、症状は出ていないということで、修理完了です。

 

フィアット 500 ツインエア。初めてのお客様で、朝一番でエンジンのかかりが悪い、との事での入庫。

 

エンジン始動時に、クランキングが長く、かかってもすぐに止まってしまう時もある。また、エンジンがかかってしまえば、その後は一発で始動するとの事。

 

このお客様、車にかなり詳しい方で、かからない時にスパークプラグを点検するとかぶっていたので、自分でスパークプラグやイグニッションコイル、バキュームセンサ(エアテンプセンサ付)、サーモスタット(ウォータテンプセンサ付)、ウォータポンプも交換したと言う。この時、ウォータポンプ?と思ったのだが、車をあずかり、点検することにした。

翌朝、エンジン始動前にテスタをつなげると、フォルトはなし。燃料噴射量に関係しそうなインテーク負圧、水温、吸気温を点検するが、特に異常な数値ではなかった。

 

クランキングしてみるが、エンジンがかからない。テスタ上でエンジン回転の数値も表示しているのでクランクセンサも正常の様子。しつこくクランキングをしていたら、P1524 スパークプラグファウリングファンクションのフォルトが入った。

 

スパークプラグを外してみると、2本とも濡れていた。

 

エンジンコンプレッションを測定するが、妥当な数値。スパークプラグを清掃してクランキングするとエンジンがかかった。エンジンが暖機するまで、テスタで各パラメータを点検するが、特に異常な数値はなかった。ただ、エンジン始動直後のマフラから出る排気ガスは水蒸気でかなり白かった。

 

もしかして、と思い一度エンジンを冷まし、ラジエータ水圧テスタでLLCサブタンクに圧をかけて30分程放置すると、1番、2番両方のシリンダ内にLLC が溜まっていた。シリンダヘッドガスケットからのLLC漏れと思われる。一度エンジンがかかってしまえば、シリンダ内のLLCが排出され、その後の始動は問題なくなる。

このお客様、エンジンオイルも自分で交換されているそうなので、エンジンオイルに水が混入していなかったかたずねると、水が混入していたのは知っていた。ただ、ウォータポンプのガスケット不良だと思いウォータポンプを交換したとの事。(ウォータポンプの構造はこちら。)

シリンダヘッドガスケットの不良だと思うが、中古車で購入したそうで過去の履歴は不明。シリンダヘッドのひずみも考えられるが、取外してみないとわからない。今回は診断だけとなり、ここで完了とした。

フィアット 500 1.4。何か焦げた臭いがするとの事での入庫。

 

確認してみると、オイルが焦げたような臭いがする。エンジンルームを点検すると、カムハウジングより漏れたオイルがエキゾーストマニフォールドに付着していた。

 

ガスケット交換する。カムハウジングを取外すために、タイミングベルトやインテークマニフォールドを取外す。

 

このファイア16バルブエンジンのシリンダヘッドは2階建て構造になっていて、1階が燃焼室やバルブ、2階がカムシャフトやバルブリフタが収まっている。

 

2階のカムシャフトハウジング。バルブリフタが落ちてこないように、脱着にはSST が必要になる。

 

ガスケットを交換。

 

ついでにタイミングベルトとウォータポンプも交換する。

 

残り全てを組付け。症状が解消されたことを確認して、修理完了です。