入門 東南アジア近現代史(岩崎育夫)
東南アジアは、はじまりである各民族の土着国家から、欧米の植民地化による国の設立、その後の独立と大きく分けて3つに分けられる。
土着国家の民族は数多く、欧米の植民地化により一つの国となったが、その中に多くの民族が暮らしているのが、多民族国家の所以。
植民地の当事国の宗教等、その後の成長にも大きな影響を及ぼした。多くの東南アジアの国は石油、パーム油等、多くの一次産品が豊富で、そこに目をつけた欧米各国かプランテーションをつくり、一次製品を欧米各国へ輸出、欧米各国から製品を輸入という産業がうまれた。
ただ、一次産業の雇用は限られており、その後は工業化を果たして、製品を輸出する、輸出型産業型になった。ベトナムは、ベトナム戦争、ミャンマー、カンボジアは、欧米各国に反発している時期もあり、発展が遅れて今に至っている。
なぜ、東南アジアはEUのように共同体にならないのか、宗教、土着国家、統一された統治経験がない等、いろいろな視点を提起してくれた本でした。