表千家では、釣釜は、炉に灰が増えてきた風炉に替る前、

春の終わり頃の4月に使われているが、

昔は春と限らず炉の期間を通して使っていた。

 

鎖の掛け方は、

 

鎖の鐶を天井の蛭釘に掛ける。

釜の鐶付に鉄の釜鐶を掛け、それに真鍮の弦を掛け鎖の蛭鉤(ひるかぎ)を掛ける。

弦(釣手)を右手で持ち、左手は釜鐶を持って前から掛けます。

 

通常は弦のみ真鍮製
釜鐶は釜付属品を使用
 

鐶は既に釜に掛かっているので、炭斗には組まないとあります。

 

鎖の上げ下げの基本は、

(1)釜を炉から上げたり、炉に掛けたりする時は、鎖の中鈎(かぎ)を二目上げて行う。
(2)炭手前の時には、更に鎖の中鈎(かぎ)を二目(初めより四目)上げて行う。

 

 

 

釜が自分の方に向いていない場合、

鎖の下の蛭鉤の向きが正しくないので、
蛭鉤と鎖をつないでいる繋ぎ目の部分を動かして調整する。
蛭鉤と鎖のつなぎ目の部分が釜の向きを止める役目をしている。

 

 

 

釜を自分の方に向ける。弦(釣手)が自分側の炉縁と平行になる。

蛭鉤と鎖のつなぎ目の部分が、弦(釣手)と直角になるようにする。

 

下記に動画がありますが、アメンバー限定とさせていただいております。

 

 

釣釜をするときに、

広間の場合は鎖を使うが、

小間の場合は自在を使う。