花押と箱書
花押
元々は、文書へ自らの名を普通に自署していたものが、署名者本人と他者とを明確に区別するため、
次第に自署が図案化・文様化していき、特殊な形状を持つ花押が生まれた。
また、日本国政府の閣議における閣僚署名は、明治以降も花押で行うことが慣習となっている。
多くの閣僚は閣議における署名以外では花押を使うことは少ないため、
閣僚就任とともに花押を用意しているケースが多い。
道具本体、箱に 宗名、花押、斎号などを使い分けて書く。
同じものが二つあることは、まれである。
本体に花押をできるだけ入れる。
箱に花押がない場合本体のどこかに入っている。
銘をつける道具
茶杓は自作が本来なので銘をつける。
陶器(土物)窯に入れて火によって変化に味があるもの。
磁器のもの、漆器には銘をつけない。
茶碗、茶入、水指など
磁器のものなどに銘がある場合、いわれなど尋ねてみるのも楽しみのひとつ。
本体に号(左)花押 を入れた場合、箱には斎号(而妙斎)と書く。
作者は箱横、もしくは箱裏に品名、作者名を入れる。
花押はできるだけ本体(茶杓は竹筒)にれる。
花押だけの場合は箱に宗名(宗完)を入れる。
自作ではないので、作者名を入れることもある。
水指は作家の制作時は共蓋で造られる。
その後持ち主が塗りのかえ蓋を造る。
共蓋の場合は宗名と花押を箱に入れる。
かえ蓋がある場合は、蓋裏に花押を入れる。