地元で開催された
野口種苗研究所の野口勲氏の講演会
5時間の講演では
とうてい知り尽くせない野菜の種の現状。
理解するのさえ難しいけれど、
きっとこれから私の野菜作りが進化するだろう。
スーパーに並ぶ野菜のほとんどが、F1種
F1 のタネと言っても、
一代限りの交配種、種を収穫できないから、
毎年タネを買わなくちゃいけない。
でも、実際どのように作られたものなのか? を
今回、知ることができた。
そのF1種でどんどん増えているのが、
花粉ができない母親株を作り、
それを使って
子孫ができない(種が出来ない)ように作られた種。
「雄性不稔」という、
人間にもまれに見られる無精子症のように、
男性機能が不能になった
突然変異株(おしべのない花が咲く)
を見つけて、母親株に利用し交配するというもの。
例として挙げられたのが、
密閉したビニールハウスの中に
雄性不稔の大根と同じ
アブラナ科のキャベツや白菜を育て、
そこに3~5%濃度の二酸化炭素を入れて、
野菜の生理を狂わせた状態で、
ミツバチを介して受粉し、交配させる。
その交配種で、見た目には
キャベツ、大根、白菜が収穫できても、
実体は、
本来の大根や、キャベツ、白菜
とは言えない遺伝子に変化してしまう。
自然界ではあり得ない交配を、
人間の手で可能にしてしまう恐ろしさ、不自然さ。
そして、この雄性不稔のタネがさらに増え続ければ、
正常な遺伝子が地球上から消滅する危険も・・・・
大量生産が求められ、
同じ大きさ同じ価格で売れるものが流通する現代。
長距離輸送に耐え、出荷しやすく、
形が均一で、見栄えのする野菜が
利益優先のタネ企業、
タネを買い栽培の効率化を図る農家、
見た目で選ぶ消費者・・・・
すべて人間の都合で栽培されている。
自らの子孫を残すために種を作るはずの植物の
生命から未来を奪ったらどうなるのだろう?
タネが危ない
Amazon |