地元で開催された

野口種苗研究所の野口勲氏の講演会

 

 

 

5時間の講演では

とうてい知り尽くせない野菜の種の現状。

理解するのさえ難しいけれど、

きっとこれから私の野菜作りが進化するだろう。

 

 

 

スーパーに並ぶ野菜のほとんどが、F1種

F1 のタネと言っても、

一代限りの交配種、種を収穫できないから、

毎年タネを買わなくちゃいけない。

でも、実際どのように作られたものなのか? を

 

今回、知ることができた。

 

 

 

 

そのF1種でどんどん増えているのが、

花粉ができない母親株を作り、

それを使って

子孫ができない(種が出来ない)ように作られた種。

 

 

 

「雄性不稔」という、

人間にもまれに見られる無精子症のように、

男性機能が不能になった

突然変異株(おしべのない花が咲く)

を見つけて、母親株に利用し交配するというもの。

 

 

例として挙げられたのが、

密閉したビニールハウスの中に

雄性不稔の大根と同じ

アブラナ科のキャベツや白菜を育て、

そこに35%濃度の二酸化炭素を入れて、

野菜の生理を狂わせた状態で、

ミツバチを介して受粉し、交配させる。

 

その交配種で、見た目には

キャベツ、大根、白菜が収穫できても、

 

 

実体は、

本来の大根や、キャベツ、白菜

とは言えない遺伝子に変化してしまう。

 

 

自然界ではあり得ない交配を、

人間の手で可能にしてしまう恐ろしさ、不自然さ。

 

 

 

 

そして、この雄性不稔のタネがさらに増え続ければ、

正常な遺伝子が地球上から消滅する危険も・・・・

 

 

 

大量生産が求められ、

同じ大きさ同じ価格で売れるものが流通する現代。

長距離輸送に耐え、出荷しやすく、

形が均一で、見栄えのする野菜が

 

利益優先のタネ企業、

タネを買い栽培の効率化を図る農家、

見た目で選ぶ消費者・・・・

すべて人間の都合で栽培されている。

 

自らの子孫を残すために種を作るはずの植物の

生命から未来を奪ったらどうなるのだろう?

 

 

タネが危ない タネが危ない
 
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