「風のことば 空のことば  語りかける辞典」(講談社)長田 弘・詩 いせひでこ・絵

より

はな【花】pp.140~145より抜粋


春がきたら。

春になれば。

春になったら。

もうすぐ。

もうすぐ。




花は知ってるんだ。

自分の好きな場所、自分にふさわしい場所を。

花咲くのを喜んでくれる人たちを。

………


つぼみのあいだが長い。

花咲くあいだは短い。

花を見ると気がつく。

何でも長いしっかりした準備が大切なんだ。




花は何も言わない。

でも、耳をすまして、聞いている。

………


花を、葉を、樹を見ながら、

人は花の色、葉の色、樹の色を見ている。

そうして、人は花や葉や樹と話をしている。


知ってる?パンジーは人間と同じ顔をしてる花なんだ。


咲くまで待ち遠しく、

開花したら気分が明るくなり、

散りだすとはかなく散る。

桜の花は物語のよう。


花たちは、花咲くために育ち、

花咲いてうれしいから笑っている。

人もそんなふうに笑えたらいいね。





3月20日は春分の日ですね!


春の始まりであり、昼と夜の長さがほぼ等しくなる日ですね。

そして

「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日なのだそうです☆


人間も、動物も、植物も、鉱物(石)?も、み〜んな、それぞれに意志をもってこの地球で一生懸命に生きている仲間なのだとおもうと、どんな時も、勇気づけられ、自然と笑みがもれてくるのを感じます。


晴れた日に戸外で、お日様の光を全身に浴びながら、思いっきり深呼吸をした時。


雲ってはいるけれど、すーっと風が自分の身体の横を通り過ぎるのを感じた時。


雨の匂いが、その季節の変わり目をそっと知らせてくれる時。


そして誇らしげに咲く花を写そうとするその瞬間に、そこに"彼ら(彼女ら)"の美しい笑顔を捉えることが出来たとき。


自分が、仲間である、彼らと「今」そこに共に在ることを覚え、

空に向かって、ありがとう!と叫びたい衝動に駆られる、そんな、言葉では言い尽くせない幸せを感じます。



春ですね!


楽しみましょう!


(^^)☆