今までどれほど多くの家族がこの窓から夜景を眺めてきたのだろう・・・。


初夏の山の匂いを思いっきりすいながら、ぼんやりと遠くの明かりを見つめる。



人の命が消えていくのを何も出来ずにただじーっとみているのってやっぱり耐えがたいなぁ・・・。


余命はひと月の単位ではなく、一週間のスパンで考えてくださいって先生に言われたよ。


本人も半分意識がもうろうとしているものの、もう長くないことはよくわかっているらしい。


昨日から彼女の視線が、主人と姉の二人に注がれるようになったよ。。。

彼女の視線の先には、もはやニキヤはいないねん。。。。



ちょっとさびしく思ったけれど、そりゃそうだろうなぁ。。。

きっと自分も最後は自然とそうなると思うもん。。。



ーーお役目終わり。


ここの家から送り出した瞬間から、多分終わったんだろうなぁ。。。



お腹全体が「胃」になっているそうだ。

胃の出口のほとんどが腫瘍で覆われているからだそうだ。
食べたものが腸の方にまで届かない。
だから水を飲んだだけでも、すぐに吐いてしまうのだ。

見てられない。。。


来週の今頃はもう意識はないのかもしれないなぁ。。。


背中をさすりながら、ぼんやりと思った。

こちらの感覚も麻痺しているせいだからなのか?

悲しい感情が全く湧いてこない。

どちらかというと、

最後の時が彼女に降りかかるのを凝視している感じ。


そりゃ、変だよね~。

感情のコントロールってどうすればよかったんだっけ???


ま、バレエやダンスでおかしな気持を昇華するしかないよねぇ・・・。


(ノ_・。)



ーー旅人。


前にどこかでみた旅人は20代か、30代はじめの若い旅人。

びっくりするほど衝撃を受けたなぁ。

感じるものがありました。


でも、


今度は40代以上の、酸いも甘いも、多くの修羅場をくぐりぬけてきた、

そんな大人の旅人の姿をみてみたい・・・。


この頃ずっと思っています。


少し、いろいろ知ってしまった大人の踊り。


ーー私には出来ないけれど。



どういう情景を目撃することになるのか。。。


そんな踊りとこころ。



みてみたい。


自分のこころが



そう欲している。



ーーーー旅人。