I am Sam(アイ・アム・サム)★★★★☆
2001年 アメリカ 113分
- I am Sam : アイ・アム・サム [DVD]/ショーン・ペン,ミシェル・ファイファー,ダコタ・ファニング
- ¥4,935
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<あらすじ>
サム(ショーン・ペン)は知的障害のため7歳程度の知能しかなかったが、娘のルーシー(ダコタ・フ
ァニング)の母親が彼の元を去った後、1人で奮闘して彼女を育てていた。だからサムとルーシー
は大の仲良し。だがルーシーが7歳になったとき、彼女は父親の能力を追い越すのを恐れ、勉強
が身に入らなくなる。それを心配した担任教師やソーシャルワーカーはサムに教育能力がないと
判断、ルーシーを施設に入れた。そこでサムは彼女を取り戻すべく法廷で闘う事に。そしてサム
はエリート弁護士のリタ(ミシェル・ファイファー)とともに裁判に臨む。果たしてサムは自分が立派
な父親である、ということを証明できるのだろうか…。
大好きな映画です。
映画序盤、小学校に入学するルーシーに通学用の靴を買いに行くサムと友人たち(皆、知的障害
者)。しかしお会計の時、13ドルの靴に対して、お財布にはは6ドル程しかなく、サムは困ってしま
う。そんなサムを見て友人たちは目配せし合って少しずつお金を出し合う。
このシーンですでにじーんときてしまいます。
いわゆる「泣ける映画」というのはあまり好きではないのですが、この映画は「泣かせよう」という
意図があまり伝わってこないというか、脚本がおおげさではないのがいいです。
観る側に、「あ、今のは泣くポイントだな」とか「感動する(べき)シーンだな」と感じさせてしまう映
画か、観てる側が素直に思わず涙を流してしまう映画か、というのは、心に残る映画になるかどう
かにおいて、結構重要なポイントのように思います。
その点で、この映画は思わず涙してしまう、胸が痛くなってしまう、そういう場面がたくさんあります。
全編通して感じるのは、引きこもりのご近所さんであるアニーや、毎週仲間内で映画会を開いて
いる障害のある友人たち、バイト先のスタバの店長、無料奉仕として弁護してくれることになった
弁護士のリタ、そういった周りの人たちに愛されるサムの魅力です。それは、ルーシーへの大きな
愛によってより一層輝きを増しているのではないでしょうか。
妻や両親のいない知的障害者が、そもそも子供が6歳になるまで、他人の手を借りてるとは言っ
ても子供を育てられるのか、とか里親の理解がありすぎる、とか経済的な問題とか、リアリティー
がない部分もあるかもしれないけど、そこは映画なんだから、と割り切れば、あまり気になる問題
ではないと思います。
もちろん、現実の世界に繋がる部分もあります。
知的障害あるなしに関わらず、子供を愛しているけれど、ひとりで育てるのは困難だという母子家
庭や父子家庭、両親の代わりに子供を育てる祖父母、または両親ともにいるけれど、問題のある
家庭、そういった人たちにとって、周りの人たちのちょっとした思いやりとか気遣いが子育ての大き
な助けになることもあるかもしれない。サムにとって、アニーや友人たち、リタ、里親夫婦は、そん
な役割りを果たしています。そしてまた、夫や息子と上手くいっていないと感じているリタにとって
も、サムが心の支えになっているのがわかります。
子供にとって、血が繋がっている繋がっていないに関わらず、家族と共に暮らすというのは、そ
の時だけでなく、後々の人生に大きな意味をもつのかなと思います。
この映画でのハッピーエンドはお父さん(サム)と暮らすことでしたが、現実での幸せは、知的障
害があって皆のお父さんとは違うし、勉強も教われない、だけど自分を心から愛してくれるお父さ
んと暮らすこと、父親と娘の絆を理解してくれる、優しい里親と暮らすこと、どちらでもあり得ること
だと思います。
ふたつの選択肢がある中で、ルーシーは、父親と暮らすことを強く望んでいました。
でも、映画の中でも、きっと現実でも、子供に選ぶ権利はないようです。
裁判のシーンで、検察官が悪者のように思えてしまいますが、彼らもまたルーシーの将来を想っ
ているのかもしれません。(アニーへの質問は、意地悪でしたが・・・)
周りの大人たちがルーシーに里親との同居(父親と離れて暮らすこと)を勧めるのも、善意からなの
でしょう。
大切なのは、ルーシーのような(親に何か問題がある)子供にとって、選択肢があること、そしてい
つでも自分が望む方を選べることなのかなと感じました。そして、ありきたりな言葉ですが、人は
皆助け合って生きているし、それが自然なことなのだなと思いました。
まあとにかく、何が言いたいかというと、父と娘の愛にあふれた映画だということです!笑
そして何よりこの映画の醍醐味は、2人の素晴らしい役者の演技です!
ショーン・ペンは残念ながら、この作品でのオスカー獲得はならなかったらしいですが、やりすぎる
ことなく、見事にサムを演じています。
そして、今ではすっかり有名になってしまいましたが、当時まだ無名だった子役ダコタ・ファニング
の自然な演技!それでいて、出てきた瞬間から惹きつけられてしまう存在感があります。
始めの方の、父親と一緒にブランコに乗っているシーンで、一瞬だけ妹のエル・ファニングがでて
きますが、姉妹共に笑顔が最高に可愛いです。
これを観てダコタファンになった人も多いのではないでしょうか。
所々雰囲気のいい音楽が流れてるなと思ったら、サントラはビートルズでした。
これはこの映画を製作するに当たり、取材を行った障害者施設の利用者の多くが、ビートルズ好
きだったためだそうです。ルーシーの名前の由来も「Lucy in the sky with diamonds」という曲でし
た。サムが、子守唄に歌っているシーンがありました。冒頭にも書いた、ルーシーの靴を買った場
面の後、皆で風船を持って道路を渡るシーンがあるのですが、これはビートルズへのオマージュ
ですね。
そのままビートルズの曲を使うには、膨大な予算と時間がかかるため、有名なアーティストたちが
がこの映画のためにカバーしたらしいです。
ビートルズファンの人はそういう楽しみ方もありますね。
どんな年代の人にもおすすめの映画です。
映画や読書の感想を残したいと思い、ブログを始めることにしました。
文章を書くことに慣れていないので、思っていること書けるようになるのには時間がかかりそうです・・・(*_*)