あれもこれもと手を出した
執念の甲斐あってか‥
数ヶ月後には目立った崩れは元の位置に
戻ったように感じました
しかしまた顔が崩れることを
恐怖するあまり‥
通院のたび
薬の増量をお願いする癖がつきました
「病気の進行を止められないにしても
遅らせるには薬をたくさん飲めば、、、」
今思えば
素人考えの危険な気休め
でした
当時私はP薬とD薬を服用していて
D薬の方が一般的で
簡単に言うと効果が強いのですが
何故か自覚症状としては
P薬の方が運動機能の回復を
顕著に感じていました
本来はこの2種を同じタイミングに飲むので
薬の効きの違いなど感じるはずはないのです
ですが
あるはずのないその状況は実際
よく起きていました
まず最初の私の失敗はこれです
自己判断による
乱雑で怠惰な服用
医師から指定された用量用法を守らず
「体が動く動かない」の感覚だけで
P薬を多めに飲む日がありました
そして月も後半に差し掛かると
P薬が足りなくなって
D薬だけの服用ですませたりしていたのです
私はさらに失敗を重ねます
診察のたび
患者の立場から
薬の調整を医師に依頼していました
「P薬のみを服用した時の方がD薬のみの服用時より運動機能の回復を顕著に感じる」
せめてそう言うべきだったのだと
今なら思います
そして
「本来そんな場面があってはいけないのですが、どうしても体が動かない時にP薬を多めに飲んでしまって、、、月の後半はいつも、D薬だけで凌いだりしています」
と、自身の誤った服用の癖を
正直に告げるべきでした
ですがお恥ずかしいことに
当時の私は病気において
誤った薬の服用が
どれだけの危険を呼ぶのか
全く意に介しておりませんでした
理解ができていなかったというより
想像すらしていなかったのです
薬の効果というものを
とても甘く見ていました
「先生、P薬の方が効くのでP薬増やしてください」
P薬の処方が一日の上限
へ達するのに
そう月日はかかりませんでした
そしてそれは
当時私に適正とされる
4.5倍の量だったのです