4月に入って暖かい日が増えて来ましたね。
今年は桜の開花が遅く、ジブンが住むエリアで毎年3月下旬に催される桜まつりもまったく桜の花がなく、どこが桜まつり?な様相でした。


とは言っても一度咲き始めるとその咲き誇る姿を楽しめる時はあっという間で、今はすっかり葉桜の時さえ過ぎてしまいました。
さて、新年度初のTLVニューモデルのレビューです。


今回紹介するのは
LV-191b いすゞエルフ 高床荷台 1966年式 (青)
LV-208a いすゞエルフ 清掃車 (尼崎市清掃局)
LV-N293b ホンダシビックシャトル ビーグル 1994年式 (緑/グレー)
LV-N311a トヨタマークⅡ グランデレガリアGエディション 2000年式 (パールホワイト)
LV-N311b トヨタマークⅡ 2.0グランデ 1998年式 (銀)
ジオコレ64 #カースナップ23a 路上ライブ
の6品です。

 

 



エルフ、シビック、マークⅡ、どれもユーザーに浸透した馴染みの車種です。TLVを手に取り、各車が現役だった頃に思いを馳せてみましょうか。

 

 


ひとつめはエルフ。
エルフと聞いて儚さと愛らしさを兼ね備える二次元美少女を思い浮かべる方もおられるかも知れませんが、ここで取り上げるのは無骨ながらも日本の産業を長年支えているいすゞのエルフです。
TLVでは初代と5代目がラインナップされており、今回は久しぶりの初代エルフの新バリエーションがリリースされました。
リリースされたのは高床荷台タイプのカラーバリエーションモデルと新仕様の清掃車の2種類で、どちらも4灯ヘッドライトの後期型です。

 

 



これぞエルフと言える青色のボディカラーが映える高床荷台タイプと、シンプルな単色ボディに荷箱のマーキングがリアルな尼崎清掃局の清掃車仕様。

 

 


高床荷台タイプはカラーリングの変更のみに留まりますが、過去品に付属していた荷役作業員のフィギュア省略およびいすゞマーク入りの木箱パーツの付属といった、モデル本体以外に変更が見られます。

清掃車は既出の日産クリッパーやマツダB2000と共通の荷箱を流用していて、そのためにリアの方向指示灯がオレンジ色なのが気になるところです。このエルフの年代だとテールランプはブレーキ灯と方向指示灯兼用の赤一色なので、せめて彩色だけでも変えたほうが実感的だったといえます。
ボディカラーは高床荷台が標準色の青、清掃車が尼崎市清掃局の指定色である緑で、内装は両モデルともグレーです。


トイミニカーでは昔も今も定番の清掃車ですが、車種違いで複数のモデルがリリースされているTLVはコレクターにとっては興味深い存在と言えます。
異なった車種でありながら荷箱が同じというのも、清掃車をはじめとする特装車は荷台部分を架装メーカーが製造していることを表しており不自然なことではありません。
そのような実車事情を踏まえたと解釈すれば、TLVのリアルさ追求がいっそう際立って感じられますしテールランプの色の件も気にならなくなりますしね。


ふたつめはシビックです。
1987年にデビューした4代目EF型シビック。見た目こそ先代のキープコンセプトでしたが性能面を大幅にブラッシュアップしたことにより、老若男女の別なく多くのユーザーに受け入れられました。
TLVではまず3ドアハッチバックが出たあと、ワゴンタイプのシャトルが追加されるという優遇振りです。
今回はシャトルのカラーバリエーションモデルのリリースで、通常品とカースナップシリーズの2本立てとなりました。
2モデルともビーグルでディテールの変更はありません。

 

 



実車カタログで代表的に掲載されていたふたつのボディカラー。当時、バンパーに装着されたリアフォグランプが欧州仕様っぽくて好きな車種でした。

 

 


ボディカラーは通常品がマラカイトグリーン・パールとアーバングレー・メタリックのツートーン、カースナップ同梱品がミラノレッドとアーバングレー・メタリックのツートーンで、内装はどちらもグレーです。


1990年代に流行っていたワゴンとクロカンを融合させたシビックシャトルビーグルですが、徐々にミニバンブームにシフトし始めた時代背景もあり鳴かず飛ばずの人気だったのが残念です。
4WDであるぶん、昨今支持されているFFのSUVよりはRV要素が高い気もしますが…。


ラストはマークⅡ。
その名が意味する二世とは、コロナの上級車種として誕生したことの「コロナ二世」に由来します。
コロナマークⅡからマークⅡに車名が移行した後も、兄弟車のチェイサーおよびクレスタとともにクラウンの次位に位置するハイオーナーカーでした。
そんなマークⅡの9代目#X10#型はスポーツグレードのツアラーVが既にTLV化済みですが、今回はラグジュアリーグレードのグランデレガリアGエディションとグランデに手直しされてリリースです。

 

 



1/64スケールでありながらハンドルに色が差されたレガリア。内装にメリハリがつきグレード表現としてもミニカーのクオリティとしても効果は絶大です。

 

 


ツアラーVと同じ後期型ながら内装を変更してあり、レガリアにはアルミホイールと木目調ステアリング、グランデにはホイールカバーとウレタンステアリングと、グレードの差もしっかり作り分けてあります。もちろんフロントグリルのブラックアウトやリアスポイラーはありません。


カラーリングはレガリアがスーパーホワイトパールマイカのボディにライトブラウンの内装、グランデがシルバーメタリックボディにライトグレー内装。どちらもツアラーVとは趣を異にする、アダルトな佇まいが漂って来ます。


バブル景気のイケイケ世相の煽りからか、マークⅡは前代の#X9#型から3ナンバーサイズになりました。
5ナンバーサイズが基本だった頃の慎ましさを捨て去ったことに、当時はマークⅡらしからぬ大きさだと痛感したものですが、現在の際限なく肥大化した日本車に比べれば可愛く思えるのが不思議です。


ジブンが高校生だった頃、特に運転免許取得が現実味を帯びて来た2年生や3年生になると、休み時間に(授業中も)未来の愛車談義に花を咲かせたものです。
「Option」などのチューニング誌で知識を得てカスタムの妄想をする者や「カーセンサー」をはじめとする中古車誌を参考に購入プランを練る者などがいて、教室にはそんな読み倒された雑誌が残されていましたっけ。


TLVには高校生時代に雑談のネタに上がった車種や実際にハンドルを握る機会があった車種が多く、各車が今も身近にあるような錯覚を感じたりもします。
ところが年齢的に終の愛車まであと数台。所有したいと思える新車が見当たらない現実に、思わず我に返ってしまうこともしばしばです。


では今回はこの辺で…。