3月に入り、勤務先で中途入社して来た新入社員の研修を担当しています。
研修に要する手間が増えた上ジブンの業務もいつも通りこなさなくてはならず、二者を両立させなくてはならないのがなんともツライところです。


今月リリースのTLVのうちスカイラインが2週間遅れて出た影響で、前編から時間を開けての後編となりました。
それではニューモデルのレビュー、後編です。




後編で紹介するのは
LV-N292b 日野プロフィア 40ft海上コンテナトレーラ(東邦車両TC36H1C34) オーシャンネットワークエクスプレス
LV-N300a 三菱ふそうエアロバス (石塚観光自動車)
LV-N308a 日産スカイライン GT-R V-spec 1995年式 (紫)
LV-N308b 日産スカイライン GT-R ニュルブルクリンクタイムアタック車 (銀)
の4品です。

 

 



TLVならではの企画満載のプロフィア、エアロバス、スカイライン。万人受けしそうにないアイデアを製品に反映させるのは見事の一言に尽きます。

 

 


ひとつめはプロフィアです。
1/64スケールのミニカーとしてはその細密なディテール、大きなパッケージ、2万円超のハイプライスと、昨年リリースされたTLVのプロフィアはどこを取っても型破りでした。
そのプロフィアが40ft海上コンテナトレーラはそのままに、新たなバリエーションが登場しました。
トラクタ、トレーラともにボディカラーを改めた上、積み荷の海上コンテナは路上で見かけることの多いオーシャンネットワークエクスプレス仕様です。
カラー変更のみのバリエーション展開で過去品とディテールの違いはありませんが、バスモデル同様まったく別のモデルに映るのは塗装部分が広い大型車ならではと言えます。

 

 



路上を走るトレーラーで見かけることが多いONEのコンテナ。ワンって何のことだろうと思っていた人も多いのではないのでしょうか。

 

 


今回のカラーリングは、白ボディ茶内装のトラクタにシルバーのトレーラを組み合わせ、側面に白文字でONEのロゴが入ったピンク色のコンテナを載せたものです。
他によく見る海上コンテナとして黄緑色のEVER GREENなども出れば、より華やかなコレクションになること確実でしょう。




今月発売のスカイラインGT-Rと組み合わせた楽しみ方の例。最近問題になっている不法な海外出荷を再現したモノではありませんので、あしからず。

 

 

 

ふたつめはエアロバス。
本来は1月に発売が予定されながら延期となっていたモデルで、事業者カラーを纏わない無地の直販限定品が先行リリースされていました。
晴れてラインナップに加わった通常品は茨城県の石塚観光自動車仕様。現在も同社に在籍している車両のTLV化です。
モデルの概略は直販限定品と同一で、カラーリングのみが違っています。

 

 



直販オリジナル品の白一色のモデルとはストライプの有無のみの違いと思いきや、内装色が青緑色から茶色に変えられているなど手の込んだTLVです。

 


ボディカラーは白を基調にパステル調のストライプを配した、石塚観光自動車のコーポレートカラー。
内装は薄茶のシートに枕カバーの白が色差しされる徹底ぶりです。


ジブンは実家を出るまでずっと埼玉県南部に住んでいたので、石塚観光自動車に馴染みはありません。
それに加えて学校行事で乗ったのも国際興業バスのいすゞ車か東武バスの日野車で、その他の観光バスに縁がない状態です。


なので無理やりエアロバスとの個人的関わりを絞り出すならば、1980年代のアイドルユニット、おニャン子クラブのアルバム「PANIC THE WORLD」ですかね。
ジャケ写に描かれたイラストのバスは当然エアロバスだという確証はなくバンパーコーナーの描写は日野ブルーリボンにも思えますが、フォグランプの形状から勝手にエアロバスだと思い込んでいます。

 

 



おニャン子クラブ「PANIC THE WORLD」のジャケット。エアロバスに見えるかブルーリボンに見えるかは各個人の解釈で分かれるかも知れないですね。

 

 


ラストはスカイライン。
最近メジャーな車種が増えつつあるTLVの中で、ないのが不思議だったR33型2ドア。1月にニスモ400Rという変化球でその空白を埋めながら、さらに今回ごくノーマルなGT-Rのリリースです。
モデル化されたのは1995年式のV-specと、実車カタログに写真が載っていたニュルブルクリンクタイムアタック車の2車種。

 

 



既出の他社製モデルが多く、新鮮さはあまり感じないTLVのR33型スカイラインGT-R。コアな仕様をチョイスしたのは後発ならではの強みと言えます。

 

 


ニスモ400Rとはディテールの違いが多いためボディの金型を新しく起こし、ふくよかでありながらシンプルなGT-Rのプロポーションを正確に再現しています。
おそらくニスモ400Rと並行して開発が進められていたのだと推測しますが、フェンダーの起伏を強調し過ぎてニスモ400Rとの差が曖昧になるようなこともありません。


内装についてもGT-R純正のシートが装着されている他、ニュルブルクリンクタイムアタック車にはロールゲージが備わる点も実車に則したディテールです。


カラーリングはV-specが人気色のミッドナイトパープル、ニュルブルクリンクタイムアタック車がスパークシルバーメタリックのボディに、それぞれグレーの内装を組み合わせています。


TLVでは過去に、C10型2000GT R380エンジン搭載車、C210型ターボ2000GT 試作実験車という、限られた媒体でしか知ることができなかったスカイラインがモデル化されてきました。
ニュルブルクリンクタイムアタック車もそうしたもののひとつで、メジャーな車種のマイナーな仕様こそがTLVの本領発揮であると再認識した次第です。


さて、今月はリリースが延期になっていて空き品番になったままだった、LV-N300番の三菱ふそうエアロバスがやっと登場しました。
後続品番のモデルが先行リリースされながらも300番の車種が不明だった段階では、これはTLV20周年の節目の時期に何かエポックメイキングなモデルが出るのだろう、と思っていたのですが…。


エアロバスのクオリティに不満があるわけではないものの、さんざん焦らされた20年目で300番目のモデルがなぜこの車種なのかというのが第一印象です。
メーカーとしてはたまたま300番のモデルの発売が今月になっただけで、もともと記念モデル的意味合いは考えていなかったのでしょう。
強いて言えば、1月に出た直販限定モデルエアロバスのが実質TLV20周年記念モデルと考えられそうです。


以前のように特製メッキTLVが抽選で当たるというのも周年記念としてアリかも知れませんが、確実に入手できるワケではない抽選品のためにパッケージの点数部分を切り取ってしまうのは、どうしても受け入れられないジブンなのでした。


では今回はこの辺で…。