今回は久しぶりの番外編をお送りします。
過日ネットサーフィンをしていた際に、通常のTLVとは異なる販路で流通したモデルを偶然見つけました。
見つけたからにはスルーするワケには行かないのがコレクターの習性、予期しない出費を覚悟のうえ即購入です。


ずいぶん前に購入し放置したままだったTLVなので、速報性うんぬんは考慮せず購入記録として書き留めておこうと思います。
今年のモデル今年のうちにということで、それではレビューに参りましょう。


今回紹介するのは
香港限定 マツダRX-7 Type RZ 2000年式 (白)
ネコ・パブリッシング トミカリミテッドヴィンテージ スカイラインのすべてVer01 (赤/グレー)
ネコ・パブリッシング トミカリミテッドヴィンテージ スカイラインのすべてVer02 (赤/黒)
の3品です。

 

 



通常品とは異なる販路で流通するTLV。特に海外限定品は並行輸入をするショップのみが入手のツテです。入荷情報などの見落としに要注意です。

 

 


それではまずRX-7です。
車名からサバンナの名が外れた世代、もしくはRX-7としては最後の世代になったFD3S型。海外でも人気があるようで、香港限定のTLVが出ました。




年式やグレードなど多彩なバリエーションがあるTLVのFD3S型RX-7。モデルを基にマイナーチェンジや車種追加などを知ることができそうです。

 

 

 

2000年式のType RZという今まで未登場だったタイプで、ホイールやシートの形状から「日本車の時代」シリーズで出ているSPIRIT R タイプAのボディカラーを改めたモデルだと考えて良さそうです。


カラーリングは、パッケージにも記されている通り実車のスノーホワイトパールマイカと呼ばれる白のボディに、赤いシートを付けた黒の内装です。
白ボディは通常品でも出ていますが、あちらは各部に違いがあるⅣ型1997年式のRSで似て非なるもの。


モデルを手に取ってみると、せっかく実車のスノーホワイトパールマイカをモチーフにしていながら、パール感が目立たずソリッドの白に見えてしまうのが惜しい点と言えます。
とは言え、以前香港向けに出たサンバーストイエローの同型車と並べると、限定モデルどうしで年式やグレードの違いが堪能できるのは魅力です。


TLVのバリエーションは同一品番で展開されるケースと別の品番が与えられる場合がありますが、FD3S型RX-7についてはLV-N174、LV-N177、LV-N267の3つの品番で年式違いが出ています。


これはV35型GT-Rにも当てはまることで、実車のモデルサイクルが長く、かつTLV化にふさわしいタイプが多い車種であるということなのでしょう。
ただし各タイプの違いがしっかり把握できていないジブンは、収納時にパッケージを取り違えてしまいかねないため、全バリエーションを机上に広げて眺めるのはつい躊躇してしまいます。


そしてスカイライン。
ネコ・ パブリッシング社出版の「トミカリミテッドヴィンテージ スカイラインのすべて」という雑誌の付録で、付属するのはR30型スカイラインの2000RSです。
Ver01とVer02の2種類があり、それぞれ異なったボディカラーのTLVが付いています。

 

 



これぞ究極の「ありそうでなかった」ネタ。ホイール径とボディカラーの関連など、よほどの愛好家でないと気付くことはないでしょう。

 

 


モデルは誕生当初のRSを題材にしており、TLVとしては既出のターボRSの15インチホイールを、ターボGT-E・Sに付いていた14インチの純正アルミホイールに替えた形です。


カラーリングは、Ver01の付属モデルがファクトリー・ストック仕様と銘打ち、赤とガングレーメタリックのツートーンボディ。Ver02のものが赤と黒のツートーンのボディで、モデル・カーズオリジナル仕様と称しています。内装は両車共通で赤です。
このうち赤/黒ツートーンについてはどこから見ても純正状態で、どこがモデル・カーズ オリジナル仕様なのか疑問に思いました。


調べてみたところ、赤/黒ツートーンのボディカラーはR30型スカイラインのモデルサイクル中の一時期にだけ存在したカラー。もっと言うと途中で追加され途中で廃止されたもののようです。


追加設定されたのはターボRSが登場した時で、この時点で既に扁平タイヤの認可に伴い15インチホイールが採用されていました。
従って14インチアルミホイールと赤/黒ツートーンは共存しないということになります。


まあ重箱の隅をつつけば、標準車に先んじてRSアドバンという限定車が14インチアルミホイールを履き赤/黒ツートーンを纏っていましたが、今回のTLVにはRSアドバンを示すエンブレムやステッカーの再現はありません。
あくまでも標準車のRSであるためにオリジナル仕様と称したのでしょうね。

 

 



元々は限定車「RSアドバン」の特別色だった赤/黒ツートーン。塗色の人気が先行し、RSアドバンはまったくと言っていいほど知られていないのは残念。

 

 


ジブンだけでなくモデルサイクル全期間に設定のあった塗色だと誤認した人が多いのは、「西部警察」の劇中車やスカイラインシルエット、その人気からユーザーが後から塗装した個体が多数見受けられたためなのでしょう。


レギュラートミカの場合は、書店扱いや食玩ルートなどの製品発売情報が、公式サイトからのリンク先で確認することができます。
ところがTLVにあってはそのような情報源が乏しく、特に海外限定モデル関連の情報は皆無です。


結局「トミカリミテッドヴィンテージ」「トミカリミテッドビンテージ」「TLV」「トミカ」「限定」「特注」「オリジナル」「海外」「香港」「ホンコン」「書店」「雑誌」「ムック」など、あらゆる単語を組み合わせてネット検索するのが、手間はかかるものの最も効果的な手段だと言えます。
その手間もインターネット普及前に比べれば、まったく苦にならないレベルですしね。


では今回はこの辺で…。