8月です。連日酷暑の日が続いています。
なんて毎年同じことを書いているかも知れませんが、実際に暑いものは暑い!!!それに年々気温が高くなっているのも事実ですから…。
日中屋外に出ると、空気が熱くてすぐに汗が噴き出てきます。以前は愛車で買い物に出かける際、エアコンをかけず窓も開けずにスーパーまで走る「ひとり耐久ツーリング」などという悪ふざけをしたものですが、いやいや、近年の暑さの中でこんなことをやったら、即生命にかかわること必至です。

さてTLVニューモデルレビュー後編です。


後編で紹介するのは
LV-N278b 日産セドリックシーマ タイプⅡ-S 1988年式 (緑)
LV-N288a 日産セドリックシーマ パトロールカー (静岡県警)
LV-N フェラーリGTO (黒)
ジオコレ64 #カースナップ19a サーフィン
の4品です。

 

 



久しぶりにリリースのTLVシリーズの新規モデルもあり、パッケージを開けるワクワク感も一層です。さあ、果たしてどんなものでしょうか。

 

 

 

ひとつめはシーマです。
今年3月にリリースされたばかりのTLVのY31型シーマ。1/64スケールホビーミニカーとして初登場というコレクターの期待に違わず、ハイクオリティな仕上がりでした。そのシーマに新バリエーションが追加です。
リリースされたのはグレード違いのタイプⅡ-Sと、静岡県警察に実在したパトロールカー仕様の2種類。どちらもセドリックシーマの前期型になります。

 

 



バンパーパーツを新しく起こしたタイプⅡーSと、幼児書でよく取り上げられていた静岡県警察のパトロールカー。満足度急上昇の逸品間違いなしです。

 

 


タイプⅡ-Sはシーマのラインナップ中でスポーティに振ったグレードで、ブラックシルモール、フロントスポイラー、リアアンダースポイラー、メーカーオプションの鍛造アルミロードホイールといった独自の装備品がTLVでもしっかり再現されています。
特にスポイラー類については、フロントとリアアンダーを一体モールドのバンパーパーツを新規に作り、販売会社オプション品のリアスポイラーをユーザー取り付けパーツとして同梱するという、実車に匹敵する贅の尽くしようです。


パトロールカー仕様は過去品のタイプⅡリミテッドのルーフ上に警光灯を装着した程度ですが、これは実車が大幅な架装を受けていないので仕方ないところです。
また、タイプⅡリミテッドに装着のフードマスコットも1/64スケールでは再現に無理があったようで、過去品の日産各車種と同様に基台がタンポ印刷で表現されるのみなのが惜しまれます。
これに関しては平型のタイプⅡ-S専用オーナメントの方が実感的というのが皮肉です。


カラーリングはタイプⅡ-Sが落ち着きのあるグリーンメタリックのボディにグレーの内装、パトロールカー仕様は他のパトロールカーモデルよりもアイボリーがかった白と黒のツートーンボディに赤の内装の組み合わせです。


前回に続き今回も前期型のTLV化になりましたが「日本車の時代」シリーズで取り上げられた後期型、あるいは姉妹車のグロリアシーマも今後出るのでしょうか。
後期型にのみに設定のあるライトブルーパールメタリックのボディカラーなども見てみたいですね。


ふたつめはフェラーリ。
スーパーカー世代に馴染みのある308GTBのデザインを踏襲しながら、まったくの新型車としてデビューしたGTO。往年の250GTOと区別するため、一般的に288GTOの名で呼ばれるそうです。
TLVでは赤と黄色の2種類のボディカラーが出ていて、今回3色目のカラーバリエーション登場になります。

 

 



上方から見るとフェンダーの張り出しが強調されているのがよくわかります。意外とこのアングルから見るのがGTOの最もきれいな姿なのかもしれません。

 

 


今回のカラーリングは黒のボディカラーに黒の内装で、TLVのフェラーリでお決まりの赤、黄色、黒の3色が揃いました。
ただし実車と違ってミニカーは、ボディのプレスラインや内装の質感が不明瞭になりがちで、特に濃色だとこの傾向は顕著です。
そのため黒いミニカーは個人的にあまり好みではなかったりします。まあ、いかにも玩具然とした奇抜で架空のカラーリングよりは許容できますが…。


最後はカースナップです。
手軽にジオラマが楽しめるセットとして脚光を浴びているカースナップシリーズ。
これまでは通常品とカースナップシリーズで同時にニューモデルが出ることが多かったのですが、今回はカースナップシリーズで先行発売されました。
その車種は3代目#S4#型マスターラインバンの後期型で、2代目クラウンの4ナンバー車という位置付けの車種です。
ジブンのコレクション対象はTLVの車両のみなので、レビューもいつも通り車両に限定させていただきます。

 

 



ジブン的には、車種よし、色よし、ディテールよし、と3拍子揃っていると思えるマスターライン。過ぎし日に見た実車そのままです。

 

 


まったくの新規に開発されたモデルとあって、過去品のRS40型クラウンセダンおよびFS45V型救急車のいずれとも共通点はありません。
6気筒エンジン搭載用に延長されたノーズ部の造形や目の細かいフロントグリルのパターンなど、同系車3作目ということで手慣れて来た感が窺えます。
カラーリングは実車のガルダブルーらしき少々緑がかった青のボディに黒の内装の組み合わせ。


全体のプロポーションはもとより、特に注目したいのはリアゲートのウィンドウパーツが付いておらず、下降式のリアウィンドウが開いた状態を再現している点です。
セット内容のサーフボードなどを積載できるようにというワケなのですが、ウィンドウから顔を出している犬2頭がモールドされた、マッチボックスのマーキュリーワゴンを思い出してしまうのは懐かしく嬉しい偶然です。

 

 



マッチボックスのMERCURY COMMUTER。当時は車名もわからないまま遊んでいましたが、この犬の存在は今でも鮮明に記憶に刷り込まれています。

 

 


最近はTLV-NEOのリリースラッシュに押され元気がなかったオリジナルのTLVシリーズですが、今回のマスターラインはその沈黙を打ち破るにふさわしいモデルでした。


レギュラートミカが誕生した1970年よりも前の車種を対象にしたTLVシリーズですが、まだまだ取り上げられても良さそうな車種がある気がします。
その中には他ブランドでリリースされたものもあり、TLV化が不可能というワケではなさそうのですがね。


もしかしたらコレクターの若年化に伴って、1950~1960年代の車種の知名度が低いということなのでしょうか。
言い替えるとそれらの車種を知るコレクターは高齢化によりコレクション終いをし始めていて、モデル化しても営業的に採算が取れないとか。
もしそれが一因なのだとするならばまさに善は急げ、大古車のTLV化は少しでも早い時期にしないと、機を逸してしまいかねないと思うのです。
では今回はこの辺で…。