さて4月、新年度の始まりです。新生活に伴ってライフサイクルが変わった方もいることだと思います。ジブンはというと、身辺での変化で気になったことがあります。


それは仕事車で聞いているラジオ番組の改変です。今までも流し聞き程度でじっくり耳を傾けることはありませんでしたが、決まった時間に決まったリズムで聞こえていたBGMやパーソナリティさんの声が変わってしまうのは、なんとも違和感がありまして…。
慣れるまでしばらく時間がかかりそうです。
それではTLVニューモデルのレビューに参りましょう。


今回紹介するのは
LV-N255c トヨタハイラックス4WDピックアップ ダブルキャブ SSR-X オプション装着車 1995年式 (黒/銀)
LV-N256b トヨタハイラックス4WDピックアップ ダブルキャブ SSR 1991年式 (白)
LV-N280a,b ホンダS2000 2006年式 (青)(黄)
LV-N 日産GT-R50 byイタルデザイン テストカー (白)
の5品です。

 

 



今月は大箱モデルが2車種も…。とはいえリリースされたのが5モデルというのは、最近ではまれに見る少なさです。フトコロに優しいのはありがたいです。

 

 


まずはハイラックスからです。
昨年リリースされた4WDピックアップダブルキャブの新バリエーションが追加されました。
過去品と同じ1995年式のSSR-Xオプション装着車と1991年式のSSRということで、カラーリングの変更のみです。

 

 



TLVのバリエーション展開とともに、新車当時まったく興味がなかった車種にもかかわらず、改めて実車カタログをめくったりしているジブンなのでした。

 


今回のボディカラーはSSR-Xオプション装着車がアーバンブラックトーニングと呼ばれる黒とシルバーのツートーン、SSRが白にサイドストライプが入ったものになります。
どちらも実用性一辺倒のトラックのイメージを払拭し、華やかなレクリエーショナルビークルを演出するに足りる装いです。


21世紀の現在では4WDイコールSUVという風潮ですが、武骨なトラックにさえステータス性があった時代を思い返すと、自動車に対する嗜好が幅広かったのだと実感してしまいます。


続いてS2000。
当時のホンダ唯一のFRオープン2シーター車で、TLVでは昨年末に前期型の1999年式が出ています。
今回は2006年にマイナーチェンジを受けた後期型がリリースされました。




マイナーチェンジに伴ってエンジンが2200㏄に拡大されましたが車名はS2000のまま。2000㏄の180SXに違和感を抱いたのが遠い過去のことに思えます。

 

 

 

大まかな作りは前期型と同じですが、マイナーチェンジに関わるバンパー、ライト、ホイールの造形が改められています。
また、前期型ではクローズドタイプのソフトトップとハードトップが付属していたのに対して、今回の後期型ではオープンタイプのソフトトップとハードトップが用意されたことも変更点です。


カラーリングは青ボディに黒内装黒シートのものと、黄ボディに黒内装赤シートのものの種類。
特に黄色のボディカラーは実車で定番でしたし、ミニカーとしても赤いシートが映える内装は素晴らしいです。


S2000の1/64スケールミニカーは他のブランドからも出ていて、タミヤ1/64コレクターズクラブが前期型、ホビージャパンとMini GTが後期型が取り上げられています。
そんな中、同一シリーズで前期後期を作り分けラインナップするのは、TLVならではの企画でありコレクターにとっても嬉しいポイントです。


最後はGT-Rです。
性能も価格もハイレベルなGT-R。ルーツとなるC10型スカイラインGT-R誕生から50周年を迎えるにあたって、日産自動車とイタリアのイタルデザイン社が共同でわずか50台が作られたのがGT-R50 byイタルデザインです。

 

 



GT-RであってGT-Rではないイタルデザイン。大きく開いたフロントバンパー開口部や独立したテールランプなど、そのデザインは好き嫌いが分かれそうです。

 

 


実車が標準車のGT-Rとは大幅にデザインが変えられているため、TLVでは金型流用ではなく完全新規に作られています。
日産コンセプト 2020 Vision Gran Turismoにも通じる妖艶なボディラインや複雑な造形の各部ディテールも明確に再現されていて、実車の雰囲気をまったく損なっていません。


内装についても専用形状のシートや左ハンドル用のダッシュボードなど完全新規に誂えられ、TLV企画担当者諸氏の並々ならぬ熱意が伝わって来ます。


ボディカラーは白を基調に上面が黒に塗られており、ボンネットとリアフェンダーに「TEST CAR」の表記が入ったもの。これは一昨年国内で展示された車両のカラーリングを模しているようです。


GT-R50 byイタルデザインの1/64スケールミニカーはTIME MICROとEra Carから既に出ており、今回のTLVはどうしても出遅れた感が否めません。
後発の強みを活かしてハイクオリティなモデルに仕上げたとの解釈もできるでしょうけど、やはり市場初出のインパクトには敵わない気がします。


最後にちょっと古い話を。
以前ジブンがハマっていたふたつの某社製キットモデルシリーズについてです。
どちらも企画開発担当者の実車への造詣が深く、ユーザーの嗜好が「わかっている」ラインナップでとても魅力がありました。


ところが担当者が退職したことによりその後シリーズは開店休業の放置状態、もしくは担当者の異動以降こだわりの薄い俗っぽい製品の再販ばかり、という惨状だったりします。
メーカー公式のブログやTwitterで担当者氏が部署を離れることを知った際に製品の未来を危惧したのですが、それが現実のものになってしまい至極残念です。


TLVに関してはシリーズ発足以来の担当者氏に加え、自動車雑誌の編集に携わっていた方とこれまでより若い世代の方が企画開発に携わっているとのことです。
その影響が最近のニューモデルに表れているのだと思いますが、ちょっと万人受けになったと言うか、TLV特有のトゲとかアクのようなものが軟化されてしまっている印象を受けます。


食事に例えるならば背脂ギトギトラーメンや超大盛カレーなど、常軌を逸している(と一般的に言われている)ものが魅力的に映るような感覚なのですがね…。


では今回はこの辺で…。