今回のレビューは久しぶりの番外編と銘打って、TLVの限定品および特注品を紹介したいと思います。
とは言っても1年近く前に入手したものばかりで、旬のモデルではないのが心苦しいところなのですが。
毎月のニューモデルレビューに追い立てられてズルズルと後回しになってしまっていたワケですが、ジブン自身の購入記録としてレビューを書き連ねているという意味合いもあるのでご容赦いただきたいと思います。


今回紹介するのは
クラウンモータース55周年記念 トヨタカローラ KE10 (白)
香港限定 日産アトラス(F24) 花見台自動車セフテーローダ (黒)
日産オンラインショップ限定 STPタイサンGT-R (黒/赤)
の3品です。




通常の販路には流通しないTLV3車種。存在を知ればやはり欲しくなってしまいます。コレクターの鑑なのか、それとも悲しい性なのか。

 

 

まずはカローラから。
現在でもトヨタ自動車のラインナップに名を連ねているカローラ。近年はミニバンやSUVに押されていますが、以前はカローラと言えばファミリーカーの代名詞でした。
香港でそのカローラを販売するディーラー、クラウンモータースが創立55周年を記念して制作したのがこのモデル。
抜擢されたのは会社創立と同じ1966年にデビューした、#E1#型の初代カローラです。

 

 



同梱された個箱は黒地に車体を側面から捉えたモデルの写真。なんだか黎明期のレギュラートミカのパッケージを思わせるのは偶然でしょうか。

 


TLV本体はトヨタ自動車がカローラ誕生50周年を記念して国内向けに制作した白ボディ赤内装の2ドアセダンとほとんど変わりなく、わずかにナンバープレートの文字が黒地に白文字の「COROLLA 50」から白地に黒文字の「COROLLA 1966」になっている程度です。
そのぶんパッケージは独自のデザインが奢られていて、黒地にゴールドでCROWN MOTORSのロゴと55の文字があしらわれています。
またブック型パッケージにはクラウンモータースの今までの歩みと#E1#型カローラの特徴が記されていますが、その文章が中文とともに日本語も併記されているのはご愛敬といったところです。


このモデルは既出のTLVと大きな違いがない(と言うか、パッケージからモデルを取り出さないと違いがわからない)バリエーション品ということで、コレクターにとっては少々興味に欠ける存在にも映ります。
ジブンも初めは入手を躊躇したのですが、バリエーション品にであることに変わりはなく、またせっかく機会があったのだからと入手に踏み切った次第です。


続いてアトラスです。
旧来のキャブオールとクリッパーを統合して誕生したトラック。その中で2007年にデビューしたうち、1トン~1.5トンクラスのF24型です。
TLVでは荷台の可動アクションを採り入れたセフテーローダがコレクターに支持を受けていますが、このモデルの香港限定品が出ました。

 

 



「スピードショップ○○」の店名やパーツブランドのステッカーが貼ってあってもおかしくなさそうな真っ黒な外観。サーキットの搬入口にいそうです。

 

 


通常品とディテールの違いはなく、カラーリングのみの変更です。
キャビン、荷台、シャーシ、ホイールのすべてが黒で統一されていて、トラックらしからぬ装いになっています。
実車の純正色にないボディカラーということで、さながらレースに参戦しているユーザー、もしくはチューニングショップの所有車両といった印象を受けます。


前述したように、セフテーローダ特有のアクションを楽しめることが受けて、TLVのアトラスセフテーローダはシリーズ屈指の売れ行きだったのだそうです。
この傾向は海外ではさらに顕著で、タイニーの日野300(日本名デュトロ)、ゲインコーププロダクツのいすゞNシリーズ(日本名エルフ)、ピーコのいすゞエルフといった、明らかにTLVの模倣と思われるモデルが相次いでリリースされるほどです。
模倣と言っても1970年代によく見られた安直なコピー品とは一線を画しているわけですし、何よりTLVがブームの先駆者だということはファンにとって誇らしいことですよね。


ラストはスカイライン。
外装のディテールだけに留まらず、内装を含めたすべてが新規に制作されたTLVのR32型スカイラインGT-RグループA仕様。
こちらは海外向けではなく、日産車関連のグッズなどを販売する日産オンラインショップの特注品です。

 

 



ボディのマーキングがすべて印刷仕上げなのはさすがホビーミニカー。同封シールのユーザー貼り付けでは、後日フチから剥がれて来て涙目ですから。

 

 


通常品ではカルソニックカラーのものが2種類出ましたが、これを黒と赤のタイサンカラーに改めてあります。
ホイールもカルソニック仕様とは変えられていたり、単なるカラーバリエーションではないキメ細かいディテール再現はさすがです。


今ではTLVをはじめとするホビーミニカーもかなり増えて来ましたが、その昔はミニカーといえば幼児対象のトイミニカーしかありませんでした。
そのトイミニカーのレーシングカーやバスは、実在の仕様と架空の仕様が混在していたものです。


初期の数種類は実在のカラーでリリースされ、そのうちゼッケンと派手なストライプが入った架空のカラーが主流になるのが恒常的でした。
最初のうちは全バリエーションを揃えようと躍起になっていたものの、次第におもちゃ然とした架空のカラーばかりになり収集意欲が削がれる、というパターンがどれほどあったことか…。


まあ、実在のカラーのみを収集対象にするとか気に入ったモデルのみ購入するとか対応方法がありながら、ついつい全バリエーション制覇を目指してしまうのはコレクターの悪癖なのでしょう。
そもそもメーカーへのお義理で買う必要などありませんし、おもちゃに対しておもちゃっぽいと意見するなど本末転倒なんですけどね。


ワタクシ事ではありますが、今年2023年はジブンの愛車が購入から10年目(正確には2012年12月に契約して納車されたのが1月)、そして結婚10周年になります。
それまで激安中古車を数年ごとに乗り換えていたジブンが10年も乗り続けたり、40代まで独身だったジブンが良縁に恵まれたり。
振り返ってみるとあの年、何かが動き出した気がします。
相変わらず愛車と愛妻とともに毎日を送っていますが、危惧すべきは1/64スケールの愛車の収納場所でしょうか。
そんなこんなで今回はこの辺で…。