2011.8.15 11:56
東日本大震災の震源域の海底や生態系を調べている海洋研究開発機構(海洋機構)は15日、有人潜水調査船「しんかい6500」が撮影した海底写真12枚を青森県八戸市で公開した。平成18年にはなかった亀裂が見つかったほか、バクテリアの群生の様子、ナマコや貝が記録されている。
海洋機構によると、亀裂の一つは震源から北北東に約150キロ、深さ5350メートルで4日に撮影。幅、深さともに約1メートルで南北方向に約80メートルはのびていた。同じ場所で2006年6月に撮影した画像には亀裂がなく、大震災や余震でできた可能性が高いという。今後は、採取した堆積物や海水の分析を進め、震災が生態系に与えた影響も調べる。
東大や京大との共同調査。潜水調査船は7月30日に海洋機構横須賀本部を出港し、三陸沖東の180~200キロの3カ所で8回、調査した。