【市況】伊藤智洋が読む「日経平均 調整の終点」 | 【未来予測・世界情勢・政治・経済・金融・有事・戦争・災害・スポーツ・芸能・サイエンス等の時事情報ブログ】 http://ameblo.jp/e269/

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【市況】伊藤智洋が読む「日経平均 調整の終点」

●「今回の下げの下値目標値は?」

 前回、値動きには勢いの強い状態と時間待ちの状態しかない(それ以外を判断する必要がない)と書きました(※本稿は「『シナリオ投資のすすめ』[6月5日 記]を改題し転載したものです)。

 「相場で利益を得たいのか、相場の予想をしたいのか」、その違いがわかっていない人(予想家を含めて)が多すぎます。相場で利益を得たいなら、わかっていることだけを基準にして、値動きや売買のポイントを判断するしかありません。

 勢いの強い動きへ入ると、価格は一定の方向へ少なくとも2週間程度の流れを作り、多くの市場参加者が目安にしている地点へ向かいます。言い換えると、勢いの強い流れへ入ったということは、誰もが目標値とするだろう場所(一般的なテクニカル分析で推測できる地点)へ価格が到達するということです。

 到達せずに反転するなら、その反転は、それまでの振れ幅が大きくなっていたとしても、まだ下げ余地、上げ余地を残している状態での反転になるため、反転後の価格がしばらくその流れを作ったとしても、一時的な動きである可能性を払拭できません。いずれ、目標値へ向かう動きがあらわれることを警戒しておかなければいけません。

 日経平均株価の5月23日以降の下げは、「08年10月以降の上昇が5つの波のパターンを形成中の4波目の下げ」、「11年11月以降の上昇が5つの波を形成中の4波目の下げ」のどちらかです。

 前者なら、10年4月~11年11月までの下げ幅(3273円幅)と同程度の下げとなる1万2669円が下値目標値になります。後者なら、12年3月~6月までと同程度の値幅の下げ幅(2017円幅)と同程度の下げとなる1万3925円が下値目標値となります。

 1万3295円が押し目になるなら、5月30日に1万3925円を割れた後、すぐに反発を開始するはずでした。しかし、そうならずに下げ幅を拡大して引けたことで、今回の下げは、1万2669円を目指す動きであることを明確にしました。

●「中途半端な地点で止まってはいけない」

 日経平均株価の月足が陽線引けしている確率を1950~2012年の期間で調べると、1月、4月、6月は、陽線確率が60%以上あり、1年の中で上昇していることが多い月となっています。比較的下げ傾向のある時期は、5月と9月です。

 6月は、上げ傾向のある時期です。これまで大幅に下げてきた経緯から、価格が押し目をつける可能性があります。

 そのように見ると、6月4日の安値1万3060円が底値になって、今後の価格が上昇すると考えたくなるところです。しかし、中途半端な地点で押し目をつけるという動きは、後々まで重い影を残すことになります。

 理由は単純です。下げ余地を残している状態で価格が反発を開始すると、その上げは、価格が以前の高値を超えるまで、ずっと、一時的な反発で終わり、押し目になった安値を割れる可能性を想定しておかなければならないからです。

 まして、株式市場は、6月を過ぎると夏枯れと呼ばれる時期へ入ります。それを経過して9月に下げ傾向があるわけです。

 6月に価格が上昇したとしても、戻り高値を超えて、強気の流れのできていない状況では、6月の上昇の流れを継続して、さらに価格が上昇するという期待よりも、9月までの時期に下値目標値を目指し、6月の安値を割れるという不安の方が強くなるはずです。

 一方で、今後の下げで一気に下値の目安になる1万2669円まで到達した後、価格が上昇するなら、今後の価格がこの安値を下回らないという安心感があります。7月以降に上値重く推移しても、6月の安値を前に下値を支えられるという見方ができるので、安値を前に積極的な買いが入りやすくなります。

 6月の安値を割れてしまえば、それは、大勢の押し目底になる可能性のある場所を下抜くのですから、アベノミクス相場が終わるという割り切りもできます。冒頭で、予想したいのか、利益を得たいのかと書きました。1万2669円割れた後に押し目を確認したら、それを信じる。その押し目を割れたら、先の展開はわからなくなるのだからもうやらない。それだけでいいのです。

 6月5日は、午後から急反落を開始して、4日の安値を割れる動きになっています。何も知らずにチャートを見れば、不安になるところですが、値動きの本質を知っていれば、この下げの後、一気に1万2669円まで下げる展開になれば、それは日本株にとっていい動きであると判断することができます。

 6月中旬頃に1万2669円を若干割れた地点で押し目をつければ、その安値は来年まで割れることのない安値になると予想できます。(6月5日 記)