<静岡空港>あす開港 不況に新型インフル追い打ち 一部欠航、続く苦闘
- 静岡未来への離陸―ビッグ・プッシュ静岡空港/徳田 賢二
- 捨て犬ふらりの大冒険―静岡空港問題を地元から訴える/大石 哲司
6月3日12時43分配信 毎日新聞
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| 開港に備え、乗降客を迎える準備作業が大詰めの静岡空港=静岡県牧之原市の静岡空港駐機場で、6月1日、竹地広憲撮影 |
【静岡空港:周辺の立ち木、伐採作業始まる】
「飛行機は逆風に向かって飛ぶ。最後まで不況や新型インフルエンザなどの逆風に見舞われる静岡空港らしいスタートになった」
静岡市のホテルで5月31日に開かれた記念祝賀会。空港反対派との摩擦から辞表を提出し、18日に自動失職する石川嘉延知事は参加者約600人を前に、今の苦境を述べた。
県が2日正午現在でまとめた開港から8日間の予約状況は、国内便48便のうち「満席」は沖縄、札幌、福岡便の3便だけ。「残りわずか」は21便、「空席あり」が24便。国際便18便で「満席」はゼロで、「残りわずか」もソウル便2便のみにとどまる。
87年時点で県の需要予測は年間約530万人だったが、03年には約138万人に大幅縮小した。だが、達成には座席数200席規模の旅客機で1日19便を迎える必要がある。
開港時から就航するのは日本航空、全日空など5社。7月からは静岡市の物流会社「鈴与」が全額出資したフジドリームエアラインズも就航するが、それでも1日12~13便、座席数も76~187席に過ぎない。県空港部幹部は「スタートとしては上出来」と自賛するが、全便満席で試算しても需要予測の約8割にとどまる。
5月には、中国東方航空が6月の上海便15往復のうち6往復を欠航すると県へ通告。台湾・マンダリン航空もチャーター機6便の延期を発表した。
就航便数の減少は、空港の経営基盤を直撃する。空港の維持管理費は年間5億3000万円。収入の柱である着陸料は初年度に約2億円を見込んできたが、欠航で早くも試算は揺らぐ。赤字分は県民負担となる。
期待と不安を抱え「離陸」する静岡空港。静岡市葵区の主婦(62)は「使いやすい空港にしてほしいが、税金の使い方は心配」と話す。
