東証1、2部“50円割れ59社の命運”
大企業の景況感が、34年ぶりに21ポイントも下がった。倒産ラッシュは激化する一方で、年を越せない企業が続出する懸念がある。市場関係者には、“暗黒のクリスマス”になりそうだ。
「“倒産予備軍”と呼ばれるメドは、いくつかある。そのひとつは株価100円を割るか否かです。株価が100円を割れば、金融機関からの融資が急激に厳しくなるからです。株価がいわゆる額面(50円)を割れば、赤信号です。信用収縮に歯止めがかからなくなり、市場からの資金調達もできなくなる。いわゆる“資金繰り破綻”の危険性が高くなるのです」(経済ジャーナリストの重道武司氏)
15日現在、株価100円割れの企業は、東証1部上場だけで112社に上った。3カ月前と比べるとほぼ2倍に増えた。株価が50円を割った企業は26社ある。そのうち、なんと半分の13社が建設・不動産業だ。
折しも不動産経済研究所は、マンションの販売戸数が15カ月連続前年割れになったことを発表した。市況はドシャ降りだ。
「建設業や不動産業は、毎月の支払いにまとまったキャッシュフローが必要になる。小売業のように毎日売り上げが入るわけではないから、販売不振が屋台骨を直撃する。市場からも銀行からも資金調達できなければ万事休すです。政府保証や政府系金融機関の救済策でしのげるかどうかです」(重道氏=前出)
大豊建設は、関連会社の不動産会社が先月下旬に経営破綻。その影響で、12月に入って株価50円割れ。熊谷組は今年8月に100円を割ってからズルズル下げ続け、最近は50円割れで張りついたままだ。
事業継続に「重大な疑義」が生じているゴーイング・コンサーン(GC)企業もある。NISグループ、アゼル、シルバー精工の3社だ。
東証2部に目を転じると、50円割れが33社もある。ダイア建設も1ケタだし、他にも厳しい企業がワンサカだ。
「フリージア・マクロスも株価1ケタ銘柄同然です。ジェイ・ブリッジは投資先の株式をすべて売却し、保険代理店の子会社を清算するなど、迷走中です」(経済ジャーナリスト)
こうした企業は、年末がひとつのヤマ場になる。
【株価50円割れ銘柄】
●東証1部
◇銘柄名/業種/株価
◆大豊建設/建設/45
◆熊谷組/建設/42
◆東洋建設/建設/40
◆蛇の目ミシン/機械/40
◆ナイガイ/繊維/40
◆エス・バイ・エル/建設/38
◆エコナック/不動産/37
◆JVC・ケンウッド/電気機器/36
◆NISグループ/その他金融/36
◆若築建設/建設/35
◆ティアック/電気機器/35
◆日特建設/建設/33
◆旭テック/鉄鋼/33
◆佐田建設/建設/32
◆大末建設/建設/30
◆世紀東急工業/建設/29
◆ロプロ/その他金融/29
◆コロムビアME/情報・通信/28
◆ベンチャー・リンク/サービス/28
◆あおみ建設/建設/26
◆東海観光/サービス/26
◆飛島建設/建設/16
◆アゼル/不動産/8
◆サクラダ/金属/6
◆シルバー精工/機械/6
◆山水電気/電気機器/6
●東証2部
◆児玉化学工業/化学/47
◆セーラー万年筆/その他製品/46
◆花月園観光/サービス/46
◆明治機械/機械/44
◆テークスグループ/精密機器/44
◆昭和ゴム/ゴム/43
◆オーミケンシ/繊維/42
◆メルクス/その他製品/40
◆不二サッシ/金属/39
◆セブンシーズHD/情報・通信/38
◆中央コーポ/繊維/34
◆春日電機/電気機器/33
◆マミヤ・オーピー/機械/33
◆中外鉱業/非鉄/32
◆アライドテレシスHD/電気機器/32
◆カーチスHD/卸売/31
◆ラオックス/小売/26
◆日本製麻/卸売/24
◆価値開発/不動産/22
◆グローベルス/不動産/22
◆宮入バルブ/機械/22
◆東和メックス/電気機器/19
◆ジェイ・ブリッジ/証券・先物/16
◆大盛工業/建設/13
◆フリージア・マクロス/機械/12
◆ニチモ/不動産/12
◆小杉産業/繊維/9
◆Oak キャピタル/証券・先物/7
◆ダイア建設/不動産/7
◆森電機/電気機器/6
◆東理HD/非鉄/5
◆ユニオンHD/精密機器/4
◆バナーズ/卸売/3
※株価は12月15日終値
(日刊ゲンダイ2008年12月16日掲載)