ゆとり教育転換 再生会議、明記を確認
政府の教育再生会議(野依良治座長)は11日、中核メンバーで構成する運営委員会を開き、今月中に安倍晋三首相に提出する第1次報告に、子供の深刻な学力低下の大きな要因とされる「ゆとり教育」の見直しを盛り込む方針を確認した。19日に全体会議を開催し、正式に報告書をまとめる。これにより、ゆとり教育の流れは転換。平成19年度中の改定を目指す新学習指導要領には、夏休みの短縮などが盛り込まれ、過去30年間も減り続けた子供の授業時間は、増加に転じることになりそうだ。 このほか、この日の運営委では、教育委員会制度改革が議題となり、教委の人事権や責任のあり方、教委に対する国の権限の見直しについて「文科省だけでは見直すことができない。もう少し再生会議として具体的に提示しないといけない」との意見が強かった。
ゆとり教育が導入されたのは昭和50年代にさかのぼる。旧文部省(現文部科学省)は、授業のあり方について「詰め込み教育」「偏差値教育」などの批判が高まったのを受け、この時期に指導要領を改定して教科内容を2~3割削減、平成14年度から導入された現在の指導要領でさらに3割削減し、全体で子供の学習内容は半減した。 しかし、極端なゆとり教育が学力低下を招いたとの指摘が相次いでいた。また、ゆとり教育の一環で週5日制が完全実施されたことによって、授業時間不足などを理由に受験科目と関係のない必修科目を未履修で済ます高校が続出するなどの弊害を生み出した。 こうした実態を受け、安倍首相も著書『美しい国へ』の中で、「ゆとり教育の弊害で落ちてしまった学力は、授業時間の増加で取り戻さなければいけない」と指摘していた。 |