🇺🇸アメリカの医療費の実態



アメリカでは、医療を受けること自体が“高額リスク”を伴う現実となっている。

医療制度の基本が民間保険会社による運営であり、公的保険が存在しない層も多いため、保険の有無や内容によって、同じ治療でも支払い額が大きく異なる。



● 救急車に乗るだけで数万円〜数十万円



救急車を呼ぶと、乗車するだけで1,000ドル(約15万円)以上の請求が発生する場合がある。

保険に入っていてもカバー範囲が限られていると、**「移動費は自己負担」**というケースも珍しくない。

そのため、人が倒れても“救急車を呼ぶ”という判断に慎重にならざるを得ない。



● 医療費は“バラ売り”が基本



アメリカでは診察・処置・投薬・入院・検査など、すべてが個別に請求される。

たとえば出産であっても、


  • 分娩室の使用料
  • 麻酔代(※麻酔医が保険外なら別途自己負担)
  • 新生児の管理費
    などがすべて加算され、自然分娩で40万〜70万円、帝王切開では100万円を超えることもある。




● 入院費の高額化と短期退院



入院費が高額なため、最短での退院が原則とされる。

一般的な病気や怪我でも、数日で退院を求められ、以降は自宅療養となることが多い。

また、「入院中のケアが必要な時間帯に医師が不在」「看護師のケアがオプション扱い」など、日本では考えられない運用も存在する。



● 保険に入っていても安心できない



アメリカでは「保険に入っている=安心」ではない。


  • 加入している保険会社が提携している病院や医師でなければ適用されない(“Out-of-network”)
  • 保険でカバーされない処置や薬が多く、結局数千ドルの自己負担が発生
  • 保険料自体も月額数百ドル〜千ドルを超える高額




● 医療破産という現実



医療費が払えずに自己破産する人が年間数十万人に上るとされており、

「医療費=家庭の経済破綻の引き金」になりうる深刻な社会問題となっている。

特に、がんや出産など長期・高額治療が必要な場面では、“治療するか、生活を守るか”という選択を迫られることさえある。





🔚 まとめ



アメリカの医療制度は、高額で不透明な費用負担、保険の複雑さ、救急や入院のハードルの高さなど、多くの課題を抱えている。

命を守るための制度でありながら、“命とお金のトレードオフ”が現実に存在している社会でもある。