起承転々☆ユングフラウの花々たち -2ページ目

起承転々☆ユングフラウの花々たち

『エウレカセブンAO』OVAヨタ日誌。期間限定で公開しています。
コラムはこちらでも公開中⇒『エウレカセブンAO』公式サイトhttp://eurekaao-prj.net/

単発アニメのあるある。

手間はかかるのに、時間がない。

「本編はゲネブルから出ないので、スイス市街の設定はないんです」
「アオたちの日常なので、それらしい舞台でおまかせします」


あるある鉄板法則を再確認しながら、
スイスのガイドブックやインターネットの観光サイトで調べる日々。
なんと美術設定も「すべておまかせします!」だったのだ。

スイスロケを提案したところ、「そんな時間も予算はありません!」
一瞬で却下。にっこり微笑む制作デスク。

スイスロケがないならば、
気分だけでもヨーロッパに行きたいっ!

リンツチョコをつまみにシメイブルーをぐいぐい飲みつつ、
アオくんたちの家出ルートを作っていく。


Google Earth
でスイスアルプスをなんちゃって旅行をしながら、
なんとかコンテで使うくらいの美術設定のモトが出来た。

 

設定すべておまかせします問題もなんとか片づけ、
コンテの3分の2が終わったのは1月末。

残る難問はラストのコスプレ戦闘シーンだけ。
あとちょっとでゴールだ!
(【第3回】につづく)

=====

コラムはこちらでも公開中。

『エウレカセブンAO』公式サイト_special_column

http://eurekaao-prj.net/

コンテ段階で設定がフィックスしていないことはある。
ホントによくある。

よくあることとはいえ、
今回は本編のスピンオフ――さすがにキャラはあるはず!

たしかに、メインキャラ―アオ、フレア、エレナ―のキャラ表はあった。
パイロットスーツとゲネブル制服の設定はある。
エウレカのキャラ表も前シリーズのものがあった。
しかし、エウレカ姿のアオがない!

「設定を合体すればいいんじゃない?」

と制作デスクは気軽に言うが…。
「エウレカ姿のアオ」は本作の肝なわけで。


となりの本編『エウレカセブンAO』は
当時、本編一話の制作真っ最中。絶賛、作業中。

さらに、「東京国際アニメーションフェア」なるものにPVも出すとのこと。

本編班は猫の手も犬の手も借りたい状態。
「エウレカ姿のアオ」が発注はできそうもない…。

結局、制作デスクからの「おまかせします!」の一言で押し切られ、
ドロナワで進むOVAキャラデ作業。


しかし

恐ろしいことに、気がついたら
この「おまかせします!」はデフォルトになっていた。



=====

コラムはこちらでも公開中。

『エウレカセブンAO』公式サイト_special_column

http://eurekaao-prj.net/



2012年1月31日、シナリオの最終稿が出る。

よくあることで、細部は本編に合わせコンテで調整することになった。

 

コワイのは、本編設定に合わせていくと

シナリオを再構成をせざるをえないケースがあるコトである。

 

当然というか、

想定内というか、

実際にそのコワイことは起きた。

 

その結果、戦闘シーン以降は設定に合わせて書き直すことになり、

そういう事情で共同シナリオとなった。

(共同名義を快諾してくださった安西理菜氏には改めて感謝)

 

シナリオとコンテを同時進行したために、

コンテはいつもの2倍もの時間がかかってしまったわけだが、

当然のことながら作画期間をも圧迫してしまう結果になり…。

 

となりの本編スタッフはOVAを上回る未曾有のスケジュールと戦っていた。

たが、しかし、

 

「OVAはさ、スケジュールに余裕があるよね?」

など言ってみたりして、まさに隣の芝生はいつでも青いのである。

 

いやいや、OVAはシリーズの1.5本分あるからね。

心の中では冷や汗ダラダラであった。
=====
コラムはこちらでも公開中。

『エウレカセブンAO』公式サイト_special_column

http://eurekaao-prj.net/

 



 

シナリオが難航した理由のひとつは、

本編シナリオの方向性がまだ流動的だったことである。

シリーズ序盤、IFOパイロットは全員女子という設定だったので

「パイドパイパーに男の子がいたら不自然だから女装する」で進めていた。

あとで、ハーレクイン隊が男女混合になったので、
「IFOパイロット女子説」で押さなくてよかったのだけど…。

 

それでも、
「エウレカ姿でアオが戦闘」までの流れはどうすればいいのか?

パイロットスーツも着ないで、しかもミニスカート。
髪型もエウレカ、でも顔はアオ。

って、
どうやっても無茶でしょ?

どんなに上手い理由をひねり出しても、“こじつけ感”は否めない。


ならば、開き直るしかない!

最初から女装。

面白いから女装。

スイスだから某アルプスの少女。

 

オトコでオンナだから「○んま」。

ゼクセロイテンだからコスプレ。
コスプレだから、婦警とナース。

パイロットスーツがないから、コスプレで戦う!

で、エウレカ姿で戦闘するアオ。

無理矢理な展開なことは百も承知。


しかし、スケジュールはとっくに3ヵ月以上も遅れていた。


納品は3ヵ月後。
すぐにでもコンテを切らないと作画が間に合わない…。
(【第2回】につづく)

=====

コラムはこちらでも公開中。

『エウレカセブンAO』公式サイト_special_column

http://eurekaao-prj.net/

もちろん、シナリオの段階ではいくつもの女装案があった。

 

たとえば、ゲネブルを出るときにはまだいつものアオとか。

ゲネブルの地下鉄ではミディ丈のスカートとか。

だんだんスカートが短くなっていき、戦闘時になぜかミニスカとか。

気がつくとエウレカのコスチュームになっている、とかいう案。

 

シークレット戦で髪の毛が邪魔になって花ピンで髪をとめるアオ。

とたんに容姿もエウレカそっくりになっている、とかいう案とか。

 

と、いろいろあったような気がする…。

=====

コラムはこちらでも公開中。

『エウレカセブンAO』公式サイト_special_column

http://eurekaao-prj.net/

 

 

シナリオ第2稿までに大筋は決まっていたものの、

ディテールははまだ見えていなかった。

 

一番大きな問題は、「アオがエウレカになる」プロセスとその理由だった。

 

OVAは要はアオがエウレカのコスプレをして戦う話なのですが、

14歳の男の子が自らすすんで女装するワケもなく…

かといってコスプレする理由をくどくど説明するのはいかにも段取りくさい。

困った。

 

最終的には、フレアとエレナの思いつきで、

問答無用にゲネブルを家出する最初のシーンから女装させることにした。

=====

コラムはこちらでも公開中。

『エウレカセブンAO』公式サイト_special_column

http://eurekaao-prj.net/

 
 
2012
年1月6日。

OVA「ユングフラウの花々たち」のシナリオ会議が仕事はじめだった。

 

昨年末にはシナリオが上がり、年末年始はとっくにコンテに入っている予定

だったが、よくあることでモロモロの事情で難航し――

 

シナリオが2稿目に入ったあたりで、

演出担当の私がシナリオ会議に呼ばれ、

「演出としての意見を……」と言われたのが昨年末の12月28日。

 

それまで、コンテ作業に入るためにボーッと待っていただけなので、

内容に関してはほとんどなにも知らないも同然。

寝耳に水。

 

あわてて初稿を読み、

設定を突き合わせ、

全速でフォローアップしているうちに

年明けの会議となった。

やっと設定モロモロを理解し始めたばかりだった。

 

そして、これが私にとっての「ユングフラウの花々たち」本格始動となった。

すでにスケジュールは軽く2ヵ月は遅れていた。

=====

コラムはこちらでも公開中。

『エウレカセブンAO』公式サイト_special_column

http://eurekaao-prj.net/