VOL-Netの会とノバルティスファーマ(株)の共催で、「子どもに親のがんとどう伝え、どう支えるか」というテーマでファーラムが開催されました。(7月19日)
MDアンダーソンがんセンターで、チャイルド・ライフ・プログラムのディレクターとして勤務している、マーサ・アッシェンブレナーさんの講演を中心として、パネルディスカッションも行われました。

通常のVOL-Netのイベントは、8割以上が乳がん患者(もしくは経験者)です。
でも、今回は医療関係者がとても多く参加していました。いつもとはまるで違う雰囲気です。患者本人も子供への伝え方には苦労しますが、周囲も神経質になっているんだなと実感しました。
そして、真剣に考えている人がたくさんいるんだということを、うれしく思いました。

このフォーラムに参加して、私のように骨折や捻挫のようにまったく隠さずに話しているのは、本当にレアケースだということがわかりました。
私は会社でも、息子達の学校でも、ご近所でも、乳がんであることをまったく隠していません。
積極的に言うわけではありませんが、入院の理由だとか、いつもマスクをしている理由などを聞かれたとき、下手に隠してもおかしいので、「乳がんの手術をしました。今、抗がん剤を投与されているので、感染症を防ぐために外出時はマスクをしています。」って答えていました。
学校でカミングアウトした理由は、面談などのスケジュールの調整をお願いしたいことと、PTA行事への不参加を了承してもらうためです。それ以上のこと(子供の精神面のフォロー)を意識していたわけではありません。ただ、入院や通院でスケジュールが埋まってしまうので、その点を考慮してほしいと伝えたかっただけでした。(学校より病院を優先するので、そのことだけは理解してほしかった)

子供達には検査のときから話していました。
遠くの病院まで出かけるので、会社に行くときとまったく違うのは子供だってわかります。隠す必要も無いので、乳がんの検査であることを話しました。
どの程度理解できていたかどうかは別にして、私が理解している事実だけは伝えました。
検査を伝えてあるので、結果を伝えないわけにはいきません。
手術があるので、かなり生活が変化してしまいます。長男のお弁当も作れなくなるわけです。退院した後だって、普通どおりの生活にいつ戻れるかわからないので、隠すつもりはまったくありませんでした。
ただ私の場合は、最初に決めていた治療方針が、どんどん変化してしまいました。
入院、手術が最初の予定より、回数が増えてしまいました。その都度簡単には説明していましたが、その時期は子供達も不安だったかもしれません。でも私自身が先行き不透明な状態だったので、わかっていることだけ伝えることしかできませんでした。
でも、最初から話していなかったら、もっともっと不安だったろうと思っています。
最初から隠していなかったので、会社を休職しなくてはいけなくなったときも、ある程度冷静に受け止めてくれました。(長男は、「お金足りなくなるの?」って心配していましたが。)

今回のフォーラムを通して、がんであることを知られたくない人が数多くいることを再認識しました。みんな私と同じではないということ、子供や夫が周囲から「かわいそう」と言われているかもしれないことを理解しました。(そのときまで、まったく想像もしていませんでした。)
世の中、私と同じ感性の人ばかりじゃないと、いまさらながら感じました。

フォーラムの後の懇親会で、「検査のときから全部子供に話していたこと、学校にも伝えていたこと」を話すと、マーサさんに「God job!!」といっていただきました。
なんか、ほっとしました。