いままでいろいろなLinixディストリビューションを試してきて、自分が試しているハード(超古いNEC-MATEと東芝dynabook)の場合、満足できるのは次のものに絞られてきました。アルファベット順です。
・Linux Mint Xfce22.3
・MX Linux Xfce25.1(まだバージョン25までしか試していないが、最新バージョンは25.1)
・Sparky Linux MinimalGUI8.1(NEC-MATEだけの評価結果)
・Ubuntu 日本語Remix Desktop 22.04 (日本語Remixにこだわらなければ、最新の24.04もあり)
・ZorinOS Lite17.3(近々バージョン18が出るはず)
これらは、いずれも機能や使い勝手に遜色なく、Linux初心者にもお勧めできると思いますが、とにかく超軽量なことで高く評価したいのが、Sparky Linux MinimalGUI8.1です。東芝dynabookで試していなかったこともあり、東芝dynabookにインストールして、インストールから各種使い勝手まで、自分なりに少々詳しめにまとめてみます。ちなみに、以前にも書いたように、東芝dynabookは以下のような仕様です。かなりの骨董品で超非力です。Windows11どころか、Windows10でさえ、動作が重かったのですが、Linuxで軽快に使えるようになると嬉しいです。
TOSHIBA dynabook PB453 ノートPC
CPU: Celeron 1005M (2コア(2スレッド), 1.9GHz 64bit HD Graphics 35W Passmark 1117, 2013年発売,第3世代Ivy Bridge)
RAM: 4GB, SSD(SATA) 120GB
HDMI, VGA外部出力端子あり、カメラなし
[インストール]
インストール用DVDをBIOSから立ち上げ、言語を日本語に指定します。これで表示が日本語になります。Wifiを接続します。左下の「三」のようなアイコンから、Sparky Installerをダブルクリックで起動します。次へ、次へと進み、「ディスクの消去」を選択します。名前とパスワードを入力します。ここで、短い/単純なパスワードだと受け付けてくれません(涙)。ちょっと大きなお世話だなと思います。「パスワードを尋ねずに自動的にログインする」と「管理者アカウントにも同じパスワードを使用する」に、チェックを入れたままにします。以上の設定を確認して、インストールします。インストールはしばらく時間がかかりますが、進捗状態が表示されるので、インストールが進んでいることがわかり安心です。USBを使ったほうが早いかも。インストールが終わり、再起動を実行すると、またインストール画面になってしまいました。再起動前にDVDを取り出したら良かったようです。DVDを取り出し、再起動すると、Sparky Linuxが立ち上がりました。ぱちぱち。
[インストール直後の画面]
「ようこそ画面」のようなものは無く(正確には、Wellcome画面はあるが、自動起動しない。)、ただ[SPARKY8 - The seven Sisters]というロゴが出るだけです。超軽量Linuxですからね。何か設定するとか、アプリを起動するとかは、左下の「三」アイコン(本当は、「ハンバーガーメニュー」というそうですが、どちらかと言えばサンドイッチや七五三の三色の菱餅に見える。)をクリックするか、あるいはデスクトップの何もないところでマウスを右クリックすれば、いろいろ出てきます。
[アップデート]
最初に、アップデートをします。一般的に、アップデートとはバージョンはそのままで更新すること、アップグレードはバージョンアップを含む更新をすることだと思っていたのですが、Sparky Linuxは「システムアップグレード」でバージョンそのままで更新できるようで、言葉遣いがよくわかりませんが、とにかく更新したところ、予想どおり大量の更新があり、しばらく時間がかかります。といっても数分程度で終わり、Windowsのように、30分以上、下手したら1時間以上かかるなんてことはありません。Linuxは軽快で良いです。
[システムインフォメーション]
「System Info」で、CPUの使用やメモリ容量などが表示され、貧相なPCであることがバレバレです(笑)。また、OSがSparky Linux 8.1と表示されています。やはり、アップグレードしたのに、バージョンは上がっていません。バージョン8.1が最新だから上げようがないですが(笑)。また、「Sensors」のタブのcoretemp で、Package +32.0℃、Core 0: 29.0℃、Core 1: +31.0℃などと、もっともらしい表示が出ています。後で再度確認してみようかと思いますが、ちゃんとCPUの温度を測定できているとしたら嬉しいです。しばらく放置した後で確認したところ、 Package +30.0℃、Core 0: 26.0℃、Core 1: +30.0℃となりました。リアルタイムでモニターできませんが、動作しているようです。
[タスクマネージャー]
タスクマネージャーを起動すると、CPU使用率やメモリ使用量などが表示されます。画面はシンプルです。タスクマネージャーを起動させただけの状態で、CPU使用率は2~5%程度で変動しており、メモリは3816MB中415MB程度を使用しています。
[conky]
タスクマネージャーと似ているのですが、Conkyを「Synaptic パッケージマネージャー」で入れることもできます。起動すると、CPU使用率やメモリ使用量などが表示されます。タスクマネージャーと違い、ウィンドウではなく、デスクトップの背景のようになり、位置の移動はできず、常に各ウィンドウの影になります。
[ファイアーウォール]
ファイアーウォール設定ツールを起動し、「Status」をクリックしてファイアーウォールを有効にしました。何となく安心です。
[日本語化とオフイスソフト]
日本語表示はできているので、入力設定をします。「Synaptic パッケージマネージャー」で、fcitx5とfcitx5-mozcにチェックを入れてインストールします。再起動すると、パネルにキーボードアイコンが入っています。Mozcが入ったようです。右クリックして、「Fcitxの設定」を開くと、キーボードが英語になっているので、日本語キーボードに変更します。また、吾輩は「Mozcの設定」で「かな入力」に変更します。テキストエディタのmousepadで、日本語入力できることを確認しました。
APTus AppCenterで、LibreOfficeがインストールできました。試していませんが、他にも、Calligra, FreeOffice, MS Online Apps, OpenOffice, WPS Officeなどがインストールできるようです。このように、Sparky Linux Minimalでは、あらかじめ入っているアプリは少ないのですが、後からいろいろ入れられるので、特に困らないように思います。
ところが、LibreOfficeWriterの表示が英語のままです。APTus AppCenterで、「Install language packages」から、Japaneseのパッケージを入れました。はじめから、こうしておけば「Synaptic パッケージマネージャー」での操作は必要なかったかも(汗)。再度LibreOfficeWriterを立ち上げたところ、日本語表示になっており、日本語入力もできました。ぱちぱち。
[文字コード]
Windowsの日本語の文字コードがShift-JISであるのに対して、LinuxはUTF-8が標準です。そのため、Windowsで作成したテキストファイル(.txt)を開くと文字化けすることがあります。プレインストールのテキストエディタMousePadの場合、文字化けしますが、「このドキュメントはUTF-8が無効です。他の有効なエンコーディングが見つかりました。以下から選択してください」などと表示が出ますので、Shift-JISに設定すれば文字化けは直ります。
別のテキストエディタFeatherPadを入れて試したところ、文字化けし、エンコーディングをShift-JISに変更できません。こりゃ、だめだわ。
次に、GNOME-Text Editorでは、文字化けしましたが、エンコーディングをShift-JISに変更して直りました。
それならばと、geditを試しましたが、やはり、文字化けしましたが、エンコーディングをShift-JISに変更して直りました。
うーむ、文字化けしないものはないのでしょうか。
KATEを試したところ、文字化けしません! 素晴らしい。
そして、L3afpadというテキストエディタでも文字化けしません。素晴らしいけど、変な名前ですねえ(笑)。どうやら、Leafpad派生のテキストエディタらしいのですが。
いずれにしても、テキストエディタだけでも、「APTus AppCenter」や「Synaptic パッケージマネージャー」から、本当に沢山の種類がインストールできるので、好きなものが選べます。
なお、LibreOfficeWriterでは、ファイルを指定しないで起動し、「開く」として、「ファイルの種類」を「すべてのファイル」から「文書-エンコードの選択(*.txt)」に変更してから目的のファイルを指定し、文字コードセットを「日本語(Shift-JIS)」にして開きます。ちょっとめんどうです。これは、他のLinuxディストリビューションでも同じようで、LibreOfficeWriterが文字コードに関して賢くないせいですね。
[印刷]
mousepadに適当な文字を入れ、LAN接続している、エプソンのEW-M660FTに印刷できることを確認しました。何の設定操作もありません。便利です。LibreOfficeWriterでも問題ありません。
[スキャナー]
エプソンのEW-M660FTは複合機で、スキャナー機能もあります。Linuxでもスキャナーが使えるでしょうか。さすがに設定操作なしに使えるよーにはなりません。エプソンのウェブサイトからだと見つけにくいのですが、「エプソン Linux」で検索して、「セイコーエプソン株式会社のLinuxドライバーダウンロード」のサイトが見つかったら、Linux用のドライバーなどがダウンロードできるサイトになります。ここで、吾輩の場合は、製品名としてEW-M660FTを入れ、OSは「Linux Deb(x64)」を選びました。すると、「Epson Scan2」ドライバーがダウンロードできました。また、「Linux Scanner Driver Manual」というマニュアルも見られます。ダウンロードしたドライバーは、「epsonscan2-bundle-6.7.82.0.x86_64.deb.tar.gz」というファイルでした。これは、圧縮ファイルですね。これを展開してインストールする方法は、マニュアルを参考にしました。具体的には、Xarchiverというアプリがあらかじめ入っているので、これで展開してみます。ダウンロードしたドライバーファイルをXarchiverで開きます。そして、「アクション」から「展開」とし、展開先のフォルダを指定して、「展開」とします。今回は「Downloads」フォルダにしました。すると、「epsonscan2-bundle-6.7.82.0.x86_64.deb」というフォルダができており、その下に、「core」、「plugins」というフォルダとinstall.shというファイルがありました。「core」フォルダの中の「epsonscan2_6.7.82.0_amd64.deb」をダブルクリックします。さらに、「plugins」フォルダの中の「epsonscan2-non-free-plugin_1.0.0.6-1_amd64.deb」をダブルクリックします。これでドライバーがインストールできました。
すると、「Epson Scan2」アプリが入っているので起動し、EW-M660FTのIPアドレスを設定し、実際にスキャンができるよーになりました! 若干めんどーな設定が必要でしたが、GUI操作だけで設定できました。ぱちぱち。
[パネルの設定]
初期設定では、パネルに音量調整アイコンが無いので不便ですが、「設定」から「パネルマネージャー」を起動し、「Launcher」で「音量調整」を追加できました。これで便利です。
また、右下に時刻と曜日、日付が表示されていますが、「12:34」、「土曜日 24 1月」という感じで2行に表示されています。「設定」「パネルマネージャー」から、「Clock」で、「Second line format」が今「%A %d %B」となっているので、「%B %d日 %A」に変更したところ、2行目が「1月 24日 土曜日」と表示されるようになりました。いいですね。
[ワークスペース]
ワークスペースは、初期状態では2つあります。数を変更するには、「設定」から「Openbox Configuration Manager」の「デスクトップ」で、デスクトップの数を増減できます。デスクトップの切替は、マウスならホイールの操作でできます。キーボードなら、[Ctrl]+[Alt]+[←]または[→]で切替できます。
[デュアルモニター]
外部モニターを接続すると、デュアルモニターにできます。デュアルモニターの場合の表示の設定は、「モニタの設定」でできます。ノートPCのモニタと外部モニタで同じ表示にする、片方だけ使う、外部モニタの位置をPCのモニタの上下左右の位置にする、の3通りの設定ができます。
[電源管理]
電源管理で、スリープモード、輝度低下などの設定ができます。例えば、1分操作しないとディスプレイが暗くなるというような、省エネ設定ができます。
[ファイル入出力・共有]
Dropboxは、APTus AppCenterでインストールでき、問題なく使えます。
NAS(BUFFALOのLink Station LS210D0301G)とは、ファイルマネージャー(Thunar)で、「smb://NASのIPアドレス」としてアクセスできました。
USBメモリの読み書きも問題ありません。
[ウェブブラウザ]
ウェブブラウザは、Firefox ESRが入っています。Firefox ESRというのは、更新頻度が一年に1回だけの特別版のFirefoxのようで、安定性重視のものだそうです。Firefox ESRから、Yahoo!やPerfume公式ページが見られます。また、YoutubeでPerfumeの公式MV"巡ループ"を再生すると、CPU使用率20~40%程度、メモリ使用量1200MB程度です。また、 abema将棋チャンネル、Amazon Prime Videoが視聴できます。
他のブラウザもAPTus AppCenterでインストールできます。広告がカットされるので気に入っている、BRAVEが問題なく使え、YoutubeでPerfumeの公式MV"巡ループ"を再生すると、CPU使用率20%程度、メモリ使用量1350MB程度です。また、Edgeも使えます。EdgeからYoutubeで、Perfumeの公式MV"巡ループ"を再生すると、CPU使用率25%程度、メモリ使用量1160MB程度です。 Chromeも入れられ、CPU使用率15~20%程度、メモリ使用量980MB程度です。
CPU使用率とメモリ使用量は変化しているので正確に評価できないのですが、やはり、かなりの軽量Linuxだと思います。Youtubeを見ながら、LibreOfficeWriterで何か文章を作成するような作業(どんな作業ぢゃ?)をするぐらいなら、メモリは2GBもあれば十分ですな。
なお、他のブラウザでも起こりうることかもしれませんが、BRAVEの起動時にパスワードを求められます。うっとーしいので、解除します。「パスワードと鍵」から、「パスワード」の「Default kryring」を右クリックして、「パスワードを変更」とし、今のパスワードを入れ、新しいパスワードには何も入れないで「Continue」とします。再起動してBRAVEを、パスワードを求められること無しに起動できることが確認できました。ぱちぱち。
[DVD再生]
DVD再生アプリは入っていないようなので、SMPlayerをAPTus AppCenterから、libdvdcss2をSynapticパッケージマネージャーからインストールして、PerfumeのCOSMIC EXPLORERのスペシャルDVDが再生できました。2015年の紅白出場でPick Me Upを歌唱した時の事前準備から本番までの様子が見られ、最高です(笑)。これはもう国宝ぢゃと思っとります。
[音楽CD]
音楽CDの取込みは、SynapticパッケージマネージャーからAsunder CD Ripperをインストールすることができます。ファイル形式は、標準のOGG形式のほか、MP3も選択できます。また、音質(ビットレートやクオリティ)の調整もできますが、吾輩は耳が良いので、音質を相当落とさないと違いがわかりません(笑)。再生は、APTus AppCenterからDeadBeefを入れ、PerfumeのCOSMIC EXPLORERが再生できました。
以上のこと全て、端末(ターミナル)で呪文(コマンド)を一切唱えることなく、GUI操作でできます。すごくないですか? Linux入門書を見ると、入門書なのに、すぐ呪文(コマンド)の説明になったりしますが、Linux初心者、いや一般の人と言い換えてもいいと思いますが、呪文(コマンド)なんてまっぴらです。なれてくれば、端末でコマンドを入れるほうが簡単だという指摘もあるようですが、一般人はコマンドを覚えてシステムエンジニアになりたいわけではありましぇん。GUI操作だとしても、必ずしも初心者にやさしくないのですが、とにかくGUI操作だけでここまでできるというのは、かなり優秀です。日本ではあまりメジャーではないようですが、有名なLinux Mint, MX Linux, Ubuntu, ZorinOSと使いやすさは同程度と感じました。それなのに、超軽量級といっていいほどで、Celeron 1005MやCore2Duo程度のCPUの貧弱なシステムで軽快に動きます。メモリは2GBもあれば十分使えますな。非常に素晴らしい、💮ですよ、ほんとに。