HKT48『092』特典映像 HKT48×48人の映画監督たち 感想2 良かった19作品 | 欠伸芝(AKB48、DD宣言中→みーおんこと向井地美音推し)のブログ
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「東映 presents HKT48×48人の映画監督たち」

感想記事2つ目です

前エントリーは全作品の紹介に費やしましたが
ここでは個人的に良かったと思った19作品について感想を書いていきます。

※ネタバレを含みます。

ちなみに非常に良かった5作品はまた別のエントリーにて感想を書く予定です

・感想記事1右矢印
HKT48『092』特典映像 HKT48×48人の映画監督たち 感想1 48作紹介
・感想記事3左矢印
HKT48『092』特典映像 HKT48×48人の映画監督たち 感想3 大変良かった5作品





運上弘菜
「SUBTERRANEAN WORLD」
(大畑創)
A-1収録

「ここを掘って行けば地底人と繋がる、やっと抗戦できる」
かなり突拍子もないことを言う母親が強烈な存在感を示す
しかも娘・なえ(運上弘菜)も行動を共にしているうちに母親と同じ景色を見るようになってしまう
なかなかに狂っていて怖い(褒めてる)

あと独特なBGMが良い、不気味さがよく伝わってくる

タイプAのディスク1のしかも1発目にこの問題作を持ってくるとは←




植木南央
「ANONYMOUS」
(橋本一)
A-2収録

冒頭、一瞬だけラブラブな感じのあとは主人公(植木南央)の猟奇趣味が炸裂

デストルドーに支配された危険な世界観だったが
やる側もやられる側も迫真の演技で見応えは十分だった




宇井真白
「屋上のおばけ」
(風間太樹)
B-1収録

主人公・真白と、青木と九條の三角関係
三者三様に不器用で自分自身を模索する若者たちの青春を描く。

美しいピアノのBGMやロケーションなど
正統派な青春ストーリーとして、作品群の中で際立っていた

普通に良いエンディング曲が用意されていたのも意外と稀だった




山本茉央
「夏の夢の恋人」
(まつむらしんご)
B-2収録

夢の中でだけ会う幽霊の告白に付き合わされることになった山本茉央
夢の中でスマホに告白を残すと、現実世界で1度だけ再生でき、伝えることができた
が、茉央の方からもう一度会いたいと思うようになっていた

ユニークな設定と和やかな雰囲気の作品で、穏やかな気持ちになれた




岩花詩乃
「ROMANESCO」
(二宮健)
C-1収録

気を失わせて水をやると、へそや全身からロマネスコが生えてきた
そんなこと起きない検体もあった。
"という夢を見ている私だ、という夢を見ている私だ…"

一言で言えば意味不明、しかし意図的な意味不明さなので逆に清々しい
「なんだこれ」と自分で言っちゃうところは可笑しいし
曲がかかってスローモーションになるところは普通にかっこいい

ロマネスコにトラウマを覚えそうにはなるもののw
オールバックの詩乃がけっこう似合っていた




豊永阿紀
「くノ一阿紀」
(坂口拓)
C-2収録

忍者が暗躍する舞台設定の中でくノ一として躍動する豊永阿紀を描く
脚本園子温というのに驚いたが、ビッグネームに違わぬ作品になっている

吹き矢や手裏剣の修行をしたり、仲間のくノ一と友情を深めたり、敵と戦ったり
やっていること自体は突飛でなく分かりやすい

ともすれば、ちゃっちさが見え透きそうにも思えるのだが
カメラワークや編集、音楽など演出の力で有無を言わさない迫力が出て
全然ちゃっちくない、見応えのある作品になっていた




渕上舞
「はじまり」
(今中康平)
D-1収録

東京の大学に通うためアパートを内見する娘(渕上舞)とその父親
二軒見て回り部屋を決める、ただそれだけの物語。

娘が新しい一歩を踏むとはいえ実家を離れる寂しさが漂う父親と
それを意に介さないように見えて、実家に残る父に思いやりを見せる娘
何気ない会話からお互いを思う気持ちが伝わってくるとてもアットホームな世界観だった

二人の博多弁がまたとても良く「もう、やめり」の台詞がハイライト
舞ちゃんの魅力がよく出ていたと思う




小田彩加
「海の、家」
(大九明子)
D-2収録

海の家でバイトをする小田彩加
その様子を見て青春だなあと感慨深げに見守る店主

あるとき小田はスマホを落としてしまう
そのことで小田が周囲をいがみ、家族に不満を持ち
海の家に勝手に泊まり込んでいたことがバレてしまう

店主は小田に中途半端に同情をすることをやめ説教をし、
二人は来年また会おうと約束をするのだった。

海の家でバイトという青春な題材ながら
実のところ心に傷を負っていたという展開には驚いたが
ところどころで清々しく可笑しくもあった。




田中美久
「血まみれ Bitter Sweets」
(松本花奈)
D-1収録

ゆなの言うことを何でも聞くM体質なさら(田中美久)
身長の壁に失望したゆなに対して、いつもは消極的なのに
そんなちっぽけなことでくよくよするなと強く励ますさらだった。

ゆなを思って作ったさら(田中美久)のソロ曲が、この作品の大きな見所である
みくりんの美しい歌声に酔いしれよう。
いつかどこかで披露してくれるといいなあ




荒巻美咲
「恋と友情のパターン」
(藪下雷太)
C-2収録

親友のトモコがタケルに出したラブレターを見つけて持って来てしまったコハル(荒巻美咲)
実は1週間前からタケルと付き合っていて、トモコとの友情を案じ始める

いろいろパターンを想定した結果、自分がタケルと別れればいいという結論に至ったコハル
タケルに一度別れを切り出すが、トモコの誘いでもう一度告白をすることに
結果3人で付き合うという想定外の結末になり、コハルは自分の本当の気持ちに気付き始めた。

恋愛ものではあるものの、儚さや切なさよりは
主人公のどこか気の抜けた、のほほんとした感じが面白い
最後にこの感じに納得のできるオチが待っていてそれもGJ。
リズミカルなBGMが耳に残る

恋と友情のパターン



武田智加
「あこがれ」
(久万真路)
B-2収録

桜名(武田智加)があこがれた男性は、数学の講師だった
それからというもの柄にもなく夏期講習の数学を頑張って取り組む桜名だったが
その先生に恋人がいて、さらに海外へ行ってしまうことを知る

素直で明るい少女が経験した、儚い出会いと別れの物語
武田智加の好演が光った。

正直憧れられる先生の方には感情移入できなかったが
桜名の幼馴染の男の子の方には感情移入させられた←
きっと彼は桜名に片想いをしているんだろうなあ
いろんな意味で淡い素敵なお話だった。

あこがれ



坂本愛玲菜
「ハズレときどき恋」
(竹内里紗)
D-2収録

野球部のマネージャーをしているまち子(坂本愛玲菜)
野球部員・青柳洋一からポエム、ではなくラブレターを受け取る
おばあちゃんから運の話をされ、ヤギの前に置いておいたラブレターは一齧りされていた

まち子は返事は保留することにして
二人は今日も冗談を言い合うのだった。

設定や題材自体はありふれていたが
えれたんの演技がとても自然でスッと世界観に入り込めた
これまで知らなかったえれたんの魅力を発見できた作品だった。

ハズレときどき恋



指原莉乃
「指原の乱 冬の陣」
(福田雄一)
A-1収録

大多数の作品がちゃんとドラマになってくる中
指原の乱というタイトル通り、福田監督は"ドラマを作る過程"を含めた作品に仕上げてきた

イケメン俳優のスケジュールをどうにか確保しようと骨を折るが…
シソンヌじろうのオチは面白かったw

やはり長い作戦会議と短い本番という尺バランスが指原の乱にはぴったりだ

指原の乱 冬の陣



森保まどか
「サヨナラするのはつらいけど」
(柴田啓佑)
C-1収録

大好きなおじいちゃんの銭湯の店仕舞いに大反対の楓(森保まどか)
父親にも行政にも盾突くが、おじいちゃんも閉めるつもりだったと聞いてショックを受ける
しかし観念したように、最後の銭湯風呂に浸かるのだった。

ノスタルジックな設定はとても良い
森保まどかもいつになく叫んだり茶化したり微笑んだり、目の演技がかなり良かった

ただ主人公が心変わりをするシーンがちょっと弱い気がした
11分強という時間は作品群の中では短い方で、せっかくの物語だったので少し物足りなかった。

サヨナラするのはつらいけど



今村麻莉愛
「エリマキ男とボク少女」
(山田雅史)
B-1収録

とある男性宅に忍び込み幽霊に勘違いされる謎の少女・今村麻莉愛
実は若かりし父を、母と出会わせるために未来からやって来たのであった。

ストーリーとしてはファンタジー系だが
肝は物語の大部分を占める、麻莉愛ちゃんと男性とのコミカルなやり取りに尽きる
麻莉愛ちゃんを幽霊だと思っている男性の無視作戦に抵抗する麻莉愛ちゃんが、とにかく可愛らしいのだ

今の麻莉愛ちゃんを生かした素晴らしい作品だった。
とりあえず、背後からの抱きつき攻撃はご褒美でしかない

エリマキ男とボク少女



矢吹奈子
「ラララ丼」
(奥秀太郎)
D-2収録

昨年ヒットした映画「ラ・ラ・ランド」を文字った「ラララ丼」
今企画で唯一のミュージカルものである

新人俳優同士のスキャンダルに事務所が激昂
女優が囚われ救い出し、今度は上司同士が熱いキス…
みたいなストーリーはどうでもよく
奈子ちゃんを真ん中に据えたミュージカル部分を堪能する作品なのだ。

ダメ!ダメ!ダメ!絶対ダメ!や、ラララ丼などの曲は耳に残るし
セーラー服で軽やかに踊る奈子ちゃんも見所だ。
後ろに従える一般にダンスが上手い人たちに対して
奈子ちゃんのダンスは、アイドルスマイルや細かい角度など総合的に魅力的で
やはりアイドルは歌って踊って人の目を惹きつけるプロなんだなと感心する





松岡はな
「遠ざかって、消えていくもの」
(池田千尋)
C-1収録

ゆな(松岡はな)が起きると母が家出をしていた
いつも通りプールに行くつもりの妹を引き連れ、ゆなは自転車で母を探しに出る

なかなか母は見つからず、ぐずる妹にも手こずりながら
最後は波止場で黄昏る母を見つけて3人で帰路についた。

大人と子供の理不尽に挟まれた主人公が
それでも自身の境遇に立ち向かう姿が描かれた作品で
はなちゃんはそれによく合っていた

言葉数の多い利口な妹がいい味を出していたし
二人が自転車で走るロケーションも長閑な田園風景で素敵だった
「そのうちゆなにも分かるよ」と言い残されたあと、立ち尽くしたときの表情や
タイトルの意味など、いろんなことを考え感じられる作品だった。

遠ざかって、消えていくもの



月足天音
「黒猫は空中を見る。」
(川村康)
C-2収録

珍しい形の石を集めた珍石館を訪れた4人
人の顔の形に似た石にスマホの顔認証機能が反応する
帰り道、出会った黒猫が見つめる先にも顔認証の枠が現れた

空中を彷徨う枠が友人のシュンペイを捉えたとき、シュンペイは朦朧として
目や口から血を流しながら何かに導かれるように山奥へと分け入っていった

あとを追った3人は廃墟にたどり着き、石になったシュンペイを見つけると同じ現象に遭遇
友人2人も顔認証の枠に憑りつかれ
最後はナツコ(月足天音)までもやられてしまうのだった。

今企画の作品群の中で最も本格的なホラー作で、演出や演技含めてちゃんと怖かった
題材も、実際にこんなことがあったら怖いリアルな現象で良かった。

黒猫は空中を見る。



宮脇咲良
「見えない棘」
(清水崇)
B-1収録

主人公・咲良の友人の一人が何者かに連れ去られ、その他の3人の友人がなにやら揉め始める
そしてなぜか友人らに殺されそうになる

断片的に進行する事件は、ラストで黒幕が咲良本人だったと明かされる
咲良にとっても想定外のことが起きたが、それを脱し咲良は大金を手にしたのだった。

咲良が演じたのは耳の不自由な難しい役どころだったが見事に演じられていた
48作品の中で唯一の本格的なミステリーもので見応え十分
何度か見返すことで丁寧な伏線も読み取れ、楽しめた。

見えない棘