女性都議へヤジ、抗議1千件 自民、発言者特定せぬ意向 | Amiあたしの時間

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東京都議会で晩婚化や晩産化の対策について質問した塩村文夏(あやか)都議(35)が、「自分が早く結婚すればいい」と男性都議からヤジを飛ばされた。ウェブ上で「セクハラだ」と議論が高まり、都議会には1千件を超す批判が殺到した。最大会派の自民は、発言者を特定せず幕引きを図ろうとしている。
 「議会の品位をおとしめるヤジは無いよう注意して欲しい」。各会派の全女性都議25人は19日、吉野利明議長に申し入れた。塩村氏が所属するみんなの党は19日、発言者の処分を求める申入書を議長あてに出す方針を決定。発言者が不明のままの場合、録画映像の音声から声紋分析する準備も進めている。問題のヤジがあったのは18日の都議会。晩産化について質問した塩村氏に「お前が早く結婚すればいいじゃないか」「産めないのか」とヤジが相次いだ。議場に笑い声が広がるなか、働く女性の支援を掲げる舛添要一知事も笑みを浮かべ、塩村氏は議席に戻ってハンカチで涙をぬぐった。塩村氏は自身のツイッターに「心ない野次の連続」と投稿。翌19日までに約2万回のリツイート(転載)が広がり、「企業なら懲戒処分だ」「都議会は腐敗している」「都議会は、女性の社会進出と言っているが、結局は建前だけ」などの声が相次いだ。19日、塩村氏は「同調するように面白おかしく取る方たちがいた。不妊で悩む人の顔も浮かんだ」と声を落とした。
 みんなの党は、ヤジが「自民の席から聞こえた」と抗議。自民の吉原修幹事長は「自民の議員が述べた確証はない。会派で不規則発言は慎むように話す」と述べるにとどまり、発言者を特定しない意向を明らかにした。
 ツイッターで「うやむやにするつもりか」と批判した都教育委員で作家の乙武洋匡さんは「今回のヤジはおもてなしと正反対。本当にこの街で五輪を開催できできるのか」と述べた。(後藤遼太、前田大輔)
■「おい、動揺しちゃったじゃねえか」
 塩村氏は18日の一般質問で、割り当てられた時間の半分を出産や不妊に悩む女性の問題にあてた。「不妊治療を受ける女性のサポートを都は手厚くすべきだ」。そう訴えると、左前方の自民都議らが座る一角から、「お前が早く結婚すればいいじゃないか」「産めないのか」などとヤジが相次いだ。塩村氏が声を詰まらせながら質問を続けると、「おい、動揺しちゃったじゃねえか」と別のヤジも飛んだ。