子どもがいると、どうしても、子ども優先になってしまいませんか?
家計にも時間にも限界があるからと、
自分のことよりも、
子どものお稽古事を優先させてしまいませんか?
もちろん、その気持ちはよくわかります。
私も2児の母親ですから。
でも、ひとつだけ、きいてください。
私が、教育に携わってきたこの20年以上の間、
絶対に伝えたいと思って何度も繰り返し言ってきていること。
それは、
子どもに、勉強させたかったら「勉強しなさい」と口で言ったってきかない。
親自身が勉強することを大事にして、
親自身が勉強する姿を子どもに見せること。
その姿をみて「勉強する」ことの大事さを子どもはわかる。
ということです。
「勉強」のところを「成長」にかえてみてください。
親は子どもにのぞむ究極のことは「成長」でしょう?
子どもに成長させたかったら、
親が成長しようと努力する姿を見せること、です。
これは絶対です。
私は大人だから勉強しなくていいの。
私はもう大人だから成長はおしまい。
そんな姿勢で子どもの前にいたら、
子どもは健やかに成長しません。
(体だけは成長しますけどね)
人間一生勉強。
そんな生き方を親がしていたら、
子どももそれを見て感じ取って、受け取って、
この先何十年もの人生の生き方になっていきます。
わたしは教師として、
生徒の成長を望みました。
生徒の成長を望むなら、わたしが成長する姿を見せるしかない。
そして、自分を振り返りました。
大きな疑問がわきました。
「どうやって??」
知識を得たいなら勉強すればいい。
でも、成長=人間としての成長って、どうしたらいいの?
巷にあふれる自己啓発系の本もたくさん読みました。
スピリチュアル系の探求もいろいろしました。
それぞれに、
いろいろな気づきがあり、
学びがありました。
でも、革新的な大きな成長というのはなかったです。
ただ、ひとつを除いて。
大きな成長ができたもの、それは、シュタイナー教育の根本にある思想「人智学」です。
わたしはカリフォルニアのルドルフ・シュタイナー・カレッジで、シュタイナーの思想をみっちり、フルタイムで2年間学びました。寝ても覚めてもシュタイナーな日々。たくさんの本を読みましたが、シュタイナー関係ばかりどっぷり浸りました。
最初の1年間で、人生観が全くかわりました。
それまで生きてきた人生をガラガラと崩しました。ガラガラと崩されたという気はしません。崩れるべきだったものを自分で崩した、そんな感じでした。そして、崩したところに新しい人生を構築するための基盤を築く・・・そんな1年間でした。
シュタイナーカレッジでの学びは、たくさんのシュタイナーの本を読んで頭で考え、議論する時間もたくさんありましたが、それだけではなく、アートやオイリュトミー(シュタイナー学校で行われる身体芸術)などの時間もたくさんあります。シュタイナー学校の生徒のように、たくさんの芸術活動を通して、学びを深めていくのです。それは、頭で考えたことは、一番理解が浅いから。頭だけで考えている間は、分かっているつもりでも、本当のところはまだまだよく分かっていないのです。でも、芸術などの体験を通すと、すっとわかる。しかも深くしみ込む。そんな芸術体験を繰り返すことで、人生観が180度変わるくらいになったのです。
だから、わたしは、シュタイナーのアート活動をみなさんにやっていただきたいのです。シュタイナーのアート活動の中でも、フォルメンは取り入れやすいものです。紙と色鉛筆さえあればできる。絵の具を準備する必要もないし、後片付けも楽。忙しいみなさんにも、簡単にとりいれられ、繰り返して続けられるような活動です。
大人が成長する姿を子どもに見せて欲しいから。
そして、大人が成長する、大人が幸せになること・・・それは、子どもを幸せにすることだから。
フォルメン
フォルメンを自分で練習できる本