【最後の1時間】〜アレンと数独 | カリフォルニアの建築家日記

【最後の1時間】〜アレンと数独

今、アレンの娘さんからテキストメッセージが届いた。

アレンと会ったのは先週のこと。 なんだろう?。。

 

ちょうど1週間前。突然スタジオに来たアレン。

普段は必ずアポを取って尋ねるのに、今回はなぜ?って思ったのを覚えてる。

 

Allen(A:)

「Hi D,  I thought I should stop by and say hello to you..」

 

たまたま心耕スタジオにいたからよかったけど、もしいなかったからどうするつもりだったのか。。

 

SR (Situation Room)に招きコヒーを飲みながらカジュアルな話をした。

彼は77歳になっても素晴らしい記憶力を持っている。

 

D:

「How do you maintain such a good memory?」

 

A:

「Well, it's a small thing, but I play a game every day.」

 

D:

「A game? Which one?」

 

A:

「Yes. you know..  SUDOKU」

 

D:

「What??!!!。」笑

 

Sudokuか。。これって日本のゲームだったけ?

確か。。数独?

 

以前ハマって沢山プレイしたっけなぁ。。

 

頭の回転を常に鍛えるアレン。彼に取っては数独が記憶術の秘密だったんだねぇ。

 

 

1時間ぐらいぁなぁ。そんな普通のことを話して別れを告げた。

 

A:

「It was nice meeting you again, D..」

 

D:

「Always. Allen」

 

彼は僕の右手をぎゅ〜っと痛いぐらい握り、握手をした。

心の中で僕は「わぁ。。アレンは握力もすごいなぁ。。」って思ったのを覚えてる。

 

 

娘さんからのテキストには

 

「昨日父アレンが突然亡くなりました。。。頑固な父であまり人のことを話さない彼でしたが、あなたのことは良く話していました。。。。」

 

 

言葉は詰まる思いだけど、

先週なぜ彼が遠い所から尋ねてくれたのか。。

 

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

あの時話した1時間。

 

1時間が彼と僕の最後の1時間だったなんて。

 

素朴で普通な時間。

 

今こうしてあの部屋を見ても、さっき彼が座っていたように思えるぐらいに。

 

 

僕はまだこの世を去ったらどうなるかはわからない。

でも、きっとなにかあるのかぁ。。って思うし、

何もなかったら、なんだかもったいないなぁ。。って思う。

 

この先はわからないし、いつになってもわからないと思う。

 

今わかることは、

一人一人、大切に時間を過ごさなくっちゃなぁって思う。

 

いつでも、どこでも、

この人と会うことができるのは、もしかしたらこれが最後かも。。。

と思い大切に接することで

どんな厳しい会議でも、心がゆったりして大切に接しようって思うようになる。

 

優しい人と会う時は時間が止まればいいなぁって思うようになる。

 

朝起きる時は今日も誰かと会えるって思うようになる。

道で見かけた人、レストランで見かける人、家族、友達、

 

みんなその人なりに頑張って生きている。

 

彼らの人生で一時かも知れないけど

一緒に時間を過ごすことができたことに感謝します。

 

今日は数独。やってみようっと。

 

 

See ya;,

 

: D