【姿勢の話】 | カリフォルニアの建築家日記

【姿勢の話】

武道を習っているとき「姿勢を正す」ことの大切さを
何度と聞いたことか。

どんな物にも「きちんとした姿勢」があり、姿勢が整っていないと
意図したパワーを十分出し切れないということも証明されているぐらいです。

シンプルに考えると曲がっているパイプより、
真直ぐなパイプのほうが水の流れが良いことと同じようです。

きちんとした姿勢を保つと脳からの指令や
指先からの感じ方など、「神経」の伝わり方がスムーズになるのです。

「姿勢作りに大きな秘密がある」
自分もこのことを理解してからさまざまな効果を実行できるようになりました。



【姿勢の話】
~Physiologyとの出会い~

あなたの前に男性が立っています。
頭を下にさげ、肩を落とし、少し猫背で
腕はだらーんとぶら下げ、
両足はクロスしています。

表情はどうでしょうか?
創造してみてください。


目線は?
眉毛は上がってますか?下がってますか?
口は?
あいてますか?閉じていますか?力具合はどうでしょうか?

呼吸は?
早いですか? 遅いですか?

それでは
彼の心理状態を教えてください。





そうですね。 
何かに悩んでいるとか、不安・絶望している姿
だと感じると思います。

なぜでしょうか?  これは言葉・文化に関係なく、
人間だれもが感じる自然のルールだそうです。


英語では「Physiology」といって生理学の研究からわかることですが、
このことを逆に利用するテクニックも奨励されています。



1.自分の姿勢を理解すること

「ある一定のコンディション」を自覚して作ることによって自分が望む
「感情」を作り出すことができるのです。

また、自分が「望まない感情」に悩んでいる方もこのPhysiologyを理解することで
自分で治すことができるといわれています。

Physiology とは姿勢・筋肉の強さ・位置、
そして呼吸のバランスなどから作用しています。


例えばいやな事があった場合、
真直ぐ上を向いて口を横に伸ばし(微笑む形)
眉毛を上げ、呼吸を少し早める状態を作ってみてください。

不思議なことに、どんな悪いことがあっても
悪いことを考えられなくなってしまうのです。 ←本当に不思議です。。
いってみれば、脳に不安を感じさせないことで、
本当にしなくてはいけないこと(解決案)に集中できるようになります。

顔の表情、姿勢、呼吸法を自覚して覚えてみると
自分がある「状況」に落ち失いかけたとき、
即座に自分を取り戻すことができるようになります。


2.Physiologyは伝達するための道具

姿勢を含みPhysiologyを理解することで
相手にも自分が本当に意味していることを
スムーズに伝えることができるようになります。 

言葉の表現(フレーズ、ボリューム)も大事ですが、
実は人が感じる信用度はPhysiologyが大きな要素がを示していたのです。
どんなにエキサイティングな話をしていても、先ほどの例の姿勢で話されては
だれも信用しないと思います。 こんなシンプルなことですが、もう一度確認することで、いろいろな分野で役に立ちます。


3.Phsiologyを練習する

おかしいと思うかもしれませんが、これも練習が必要です。
実は今までに「悪い姿勢」を無意識に練習していることが多いからです。
食べ物のバランスや生活の変化によって、
私たちは真直ぐ自然に歩くことができなくなっているといわれているほど、
「普通に感じる」ことが難しくなっているそうです。

ハリウッドのアクターたちも真剣にこのPhsiologyを練習しています。

猫背の方は自分の意思と関係なくネガティブに感じやすいと言われています。
腕を常に組む方は人の意見を聞きにくいとも言われています。
また、常に微笑む方は人からも好かれるといわれています。

当たり前のように感じますが、自分の姿勢・呼吸法・声の大きさなど、
自分が好むPhysiologyを練習し、
好まないことがあった場合、すぐに自分で発見できるような意識を
常に持つことから始めると良いでしょう。


【番外編】 実験

友達3人で不思議な実験ができます。(Ai,ill,indyと呼びます)

Aiさんに人生で一番印象に残っているシーンを頭の中で強くイメージしてもらいます。そのとき、表情や姿勢をそのまま表現することが大切です。
そのシーンが強く頭に残っている状態がでいたらBillさんに合図します。 
子供のころ忘れられないくらい嬉しかったことや、
最近あった悲しかったことなど心に強く残っていることならなんでもいいです。

BillさんはAiさんをよく観察し、表情・姿勢・呼吸、全てを真似します。
特に表情・呼吸が大切で微妙な部分(眉毛・目頭の角度や頬の位置など)
すべてをマッチするようにします。(シンクロナイジングといいます)

Cindyさんは両者を比較してBillがAiさんと全てマッチングしていることを確認します。
Billさんは一方から見ているので背骨の角度や、頭の傾き方など、第三者から調整してもらうことが必要なのです。  また両者の呼吸も最後にマッチングすることを確認します。 時間は十分とって結構です。 「シンクロナイズ」することが目的です。


Cindyさんが両者すべてをマッチングしたことを確認後、BillさんにAiさんが何を思っているのか聞いてみてください。  


Physiologyの秘密を体験できると思います。




See ya,


D