空は広場の天井 | カリフォルニアの建築家日記

空は広場の天井


Campo De Fiori
Roma



Campo De Fiori(花野原)はPiazza Navona(新広場)の隣にある小さな広場

毎日のように新鮮な野菜や果物を市場マーケットで見て、イタリアを感じた

あの時から建物一つ一つが暗号の様に見えてきて、
頭の中に斜めの線や正方形を描く練習を始めた。

当初は一つ一つ考えながらスケッチにも描いている。
車の運転と同じ様に慣れれば
自然に出来るようになってくる。

カリフォルニアの建築家日記

ミケレ教授は自分のスケッチをみてこんなことを言ってくれた
「空の形が見えてくるのはイタリア人と日本人ぐらいかもしれないねぇ。」

当時のイタリア人は一日の多くを外で過ごすことが多かった。
さまざまな演説や街のところどころでマーケットが開かれる。
そんな中、プラザ(公共広場)がとても人々に大切な場所となった。

彼らにとって、プラザや外の空間は「部屋」であり、
その部屋を支えているのが「空」、つまり天井のようなものだったのかも知れない。

建物を外の空間を包む壁として考え、建物の置き方により「空の形」をデザインする。


黙々とスケッチする自分の横で、
ミケレ教授はいつものエキスプレッソを飲んでいた。


D.