問題が起きたときに人は試される | カリフォルニアの建築家日記

問題が起きたときに人は試される

成田からロスへ戻る際、少々問題が起きた。

空港でのチェックイン時。。

詳しく話しを理解してみると、ロスから予約の際、秘書と現地航空会社とのコミュニケーションに誤差があったためフライトの内容が少々異なっているようだった。 


カウンターサービスの係員の方(Kさん)がフライト情報の誤差を発見する。 当然その誤差をこちらに伝える。
係員の方はモニターからシステムの情報を理解するわけだから仕方がない。

今回の出張は、他の件で注意していたことがあったので、自分も予約内容に詳しかった。 フライト前、複数にわたり確認しているわけだから、システムの内容には同意するのは難しかった。

また、予約時に話した当時者はその場にいないのでお互い架空の人物を通して話している。



Kさんは自分のポジションをクリアーにするために、予約センターへと電話をかけ状況を伝える。
予約センターの方は当然、システムを見て システムの情報を伝えこのように説明する。

「申し訳ありませんが、システムがこのように伝えておりますので。。。」

敬語をたくさん使い、本当に丁寧に説明していただくが、シンプルに考えるとシステムが伝えている内容が正しいと伝えている。

予約センターの方をシステムがコントロールしている。 


何もできないという。  


ではシステムに間違いや、システムに登録した人が間違いを起こすことはありえないのか?


そのシステムの間違えから生じた人はどうするのか?


自分にとって問題の内容は問題ではなかったが、重要なのはその問題に対する解決法だった。

幸運なことに、そのような考えを持つのは自分だけではなかった。  

カウンターの係員の方(Kさん)はその状況を自分で判断する。  当然、Kさんのポジションができる範囲もある。

誰が正しいということではなく、Kさんはその立場をスーパーバイザー(Sさん)に正確に伝える。

状況を理解したSさんは即座、電話越しで問題解決するためにお互い努力を尽くすと伝える。  問題がチャレンジとなった。


Sさんの立場では2つの世界をチョイスできる。

1.システムの情報は確かなのでルールに応じて対応する。
2.相手側のたち場も理解して問題解決に徹する。

当然、1の考えは楽だし、努力もいらない。 


自分にとっても、このような立場に置かれるとき、文句を言っても何も進まない。 自分では何ができるからと相手に問いかけるしかない。 結果、相手の対応を信じてラウンジで待つ。 ←自分で飛行機を操縦できれば、また違う結果がだせるのだが。

結果、Sさんはすばらしい行動にでる。 システムの情報を理解しながら、ルールを曲げてでも、自分の意見を尊重してくれた。 自分はそんなKさん、Sさんに感謝するばかりか、尊敬した。


フライト時間ぎりぎりまでがんばってくれた。  チョイスのない自分にすばらしいチョイスをくれた。

もし、結果、Sさんが「ごめんなさい」といってもこんなにがんばった皆さんにありがとうと感謝していただろう。 結果というより、問題解決に挑む前向きの姿勢と行動力が人の考えをすでに変えてしまった。


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コンピューターの導入、グローバル化が進み、自分では理解できないスピードで情報が整頓されている。

社会をまとめるルールも考えられない速度で変更され常に新しい世界が生まれている。


でもこのような世界を作ったのは人であり、それをコントロールできるのも自分達だと思う。

ルールを曲げたらリスクが高い考える人々がたくさんいる。 決まりごとを守らないと首になるかもしれないし、みんなから抜け物にされてしまうかもしれない。  
そんな行動は不安ばかりだから決まりに従えばリスク回避できるとおもう。


でも、本当は自分が置かれた立場・意味を理解することが大切なのではないのかな? 逆に考えれば自分の責任を果たしていないのでリスクを自分のチョイスで増やしているのではないかな?

自分ではできないからしょうがないということは自分で決められない立場を自分で作ってしまっているのかもしれない。 自分のポジションで精一杯の行動をする。

問題を直接解決できなくても、問題解決にチャレンジして貢献することが大切だと思う。

結果、自分は何を信じてどのように行動するかで「自由な自分」を経験することができると思う。


システムとは人が使うためにある。

   人がシステムをコントロールすることで

       システムが伝える本当の意味を自由自在に使いこなせる。





いつも何気なく与えられる時間も、このような出来事で 特別な時間となった。

フライト中は感謝の気持ちでいっぱいだった。  


フライト後、自分に今何ができるか?

まずは空港会社の本部にお礼の手紙をだそう。 

あの時お世話になった皆さま、本当にありがとう。





D.