DAMNEDとわたくし
ジムジャームッシュの「GIMME DANGER」を先日見て以来ずっとそっち系の音楽ばかり聴いております。本日聴いたのはこちらです。
はい。THE DAMNEDの1st「DAMNED DAMNED DAMNED」です。もう説明不要なパンク黎明期の名作です。今聴くとおそらくフツーのパンクバンドと思われるでしょうが1977年当時はかなり衝撃的だったそうです。だってこんなバンドそれまでなかったんですから。そして何よりこのアルバム、音がイイんです。
「NEAT, NEAT, NEAT」
このアルバム、ジャケット裏にこう書いてあります。「Made to be played loud at low volume」(ちっちゃな音でもうるさく聞こえるように作ってあります)
つまりこのバンドの音楽を表現するのに一番良い音というのはハイファイでクリアな音ではなく、割れたり歪んだ音でどんな音量でもラウドに聴こえる音というわけなんです。
誰かが言っておりました。
「パンクってのはガラス瓶を壁にぶつけて割れる様を見て『はは、おもろ』という態度のことをいうんです」
ということは、初期衝動に思いっきりフォーカスしてそれを切り取って楽しむ、これこそがパンクの特徴である、といえるでしょう。それを見事に体現したのがDAMNEDの1stアルバムだと思います。
裏ジャケットの写真です。
えー、皆んな衣装がバラバラですね。ヴォーカルのデイヴ・ヴァニアンは吸血鬼の格好をしています。ギターのブライアン・ジェームスは素肌にシャツ、ベースのキャプテン・センシブルはウェイトレスのコスプレでしょうか。メンバー全員、真面目に自分を演出していて、でもバラバラという。私はこういうの大好きです。
このアルバムのラストの曲「I Feel Alright」はストゥージズの「1970」のカヴァーです。やはりDAMNEDのメンバーはストゥージズ・チルドレンなのかしら。わたしはこのDAMNEDのカヴァーを通してストゥージズの存在を知りました。
ところでベースのキャプテン・センシブルはカルビーの「じゃがりこ」が大好きだそうです。数年前ツィッターにこんな写真をアップして「誰か俺を『じゃがりこ』のCMに使うようにカルビーに伝えてくれないか」とコメントしておりました。「センシブル・チョイス!」なんてコピーまで自分で考えたそうです。「賢い選択!」と「キャプテン・センシブルの選択!」のダブルミーニングというわけですね。