みなさん、こんばんは(^^)
今朝のギリシャ戦は、非常に重たいゲームになりましたねしょぼん
奇しくも、8年前のドイツ大会時に非常に似た厳しい展開になっていますが、最後まで意地を見せて欲しいですね!

さて、今回は完了形の最終回として、注意すべき用法を一気に扱います。
入試問題においても狙われやすいポイントばかりですので、前回までに学んだ基本事項をベースに、じっくりと考えてみましょう。

まずは、現在完了における注意事項から参りましょう(^^)
【1】現在完了における禁止事項
《POINT1》
現在完了は、明確に過去をあらわす副詞(句)とは一緒に使えない
 (yesterday, last ~, ~ ago, just now, etc.)

この1文をご覧になり「へぇ~」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、
冷静に考えてみれば、ある意味“当然”のお話なのです^^;
だって…前回も再三お話ししたように現在完了=“の話”」をしているのに、
なぜ“過去をあらわす語句”と共存できるのでしょうか!?
(現在進行形で、“He is running yesterday.”とか言わないですよね!?)
・・・つまり、現在完了においても、当然過去を表す語句と共存はできません!
注意 但し、特に入試問題にて勘違いしやすい語句が、以下のjust nowなのです。
「今まさにちょうど」と、いかにも“現在”を表しているように思いますが、
文法上“just now”は“過去”を表す語句に指定されているので、注意しましょう。
[誤] He has come back just now.
[正] He came back just now.


《POINT2》 現在完了は、(時を尋ねる)疑問詞whenとは一緒に使えない
原則、完了形とは時間的な「つながり(幅)」をもつ概念でした。
一方、疑問詞whenは、「いつ~したの?」と瞬間を尋ねていることになり、
こちらも時間的な幅のある完了形の概念とは馴染まないのです!
[誤] When have you seen him last?
[正] When did you see him last?

尚、完了形でどのくらい(の期間)英語を勉強しているの?」と尋ねる場合は、
How long ~ ?”から始まる疑問文にしましょう。
(→How long have you been studying English?”


では次に、現在完了では「行く」ことに関連する表現に注意が必要です!
紛らわしい表現が2つありますので、ここで一緒に整理しておきましょう。
【2】「行く」に関する現在完了形
《POINT3》
「行く」には、“have gone to”の他に“have been to”がある!

「“行く”を完了形にしよう!」と考えた際に、“have gone to”という表現は難なく発想できると思います。
但し、他に“have been to”という表現もあり、両者を区別する必要があります。

《POINT4》“have gone to”は「行ってしまった」という意味を表す!
a) He has gone to Tokyo on business.

(→「彼は、仕事で東京に行ってしまった。」)
サーチ もともと動詞goは、「~に行って、今ここにいない」という意味です。
つまり、「東京へ行って、今ここにいない状態が続いている」というワケです!

一方の“have been to”は、2通りの意味になり得るので、注意が必要です。
《POINT5》“have been to”は、「行ってきたところ」と「行ったことがある」という2通りの意味になる!
b) I have just been to the station to see my brother off.

(→「私は、ちょうど兄を駅に見送りに行ってきたところだ。」)
サーチ be動詞の意味として、「~にいる存在する」という意味がありました。
ここでは、「私が駅にいた状態が、直前で完了した」と考えましょう。

また、完了形には経験という意味もありました。
c) He has been to Tokyo.
(→「彼は、東京に行ったことがある。」)
サーチ 直訳すると、「彼は、東京に存在した経験がある」という意味になります。
注意 但し、文脈によっては「彼は、ちょうど東京に行ってきたところだ。」と解釈した方が自然な場合も当然考えられます。
この辺の判断に関しては、文の内容とよく相談してみましょう(^^)


最後に、過去完了形における特別用法を見てみましょう。
過去完了形に限っては、例の「3本の矢」の他に、もう1つ大切な用法があります!
【3】過去完了の特別用法(大過去)
《POINT6》
大過去”は、過去同士の時間的な前後関係を明示する際に用いる!

つまり、「ある過去の時点よりもさかのぼった過去」を述べる用法なのです!

d) I lost the book (which) I had bought the day before.
(→「私は、前日に買った本をなくした。」)
この文の主役動詞はlost(なくした)であり、
「“なくした”よりも“買った”ほうがさらに1日前のことである!」
という事を明示する為に、“買った”の部分をhad boughtとしているのです。

尚、この「大過去」用法は、文法上便宜的に用いる過去完了形ですので、
完了形の基本である「つながり」や「3本の矢」の概念とは区別して考えましょう!


以上で、完了形の内容は終了になります。しっかりと復習なさって下さいね♪
では、まとめに入ります。

【各論15】



■ 次回配信予定
【各論16】「時制Ⅸ ~時制の一致~」

次回で時制は最後になりますが、「時制の一致」というお話をします。
目的語にthat節をとる場合、that節内の動詞の時制を調整するルールがあります。
その際、今回学習した“大過去”も登場します。
尚、明日は土曜日ですが、こちらの【各論】の記事を配信します。
(【例文集】は、日曜日に掲載します。)