キミカレ桜庭くんのネタバレです。
知りたい方だけお進みください。
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第6話 イイ声ですね
昼休み、珍しく食堂に行く
桜庭くんと目が合い--
秋『今日から一緒に
帰ってよ
その方が付き合ってるっぽいし』
……と、
言われてしまい--
放課後。
秋「お疲れ。
ほら、早く帰るよ」
エ「う、うん」
ちゃんと私の用事、
掃除が終わるまで
待っててくれた。
なんかちょっと
イメージ違うなぁ。
てっきり、『遅い』とか
言われると思ってた。
っていうかむしろ
待ってないと
思ってたんだけど。
いい加減に見えて、
もしかして約束は守ります―って
タイプなのかな?
秋「……
ねえ、あんまそんな
じーっと見ないでくれる?
なんなの?
俺の顔、好きなの?」
エ「ご……ごめん」
なんであんな言い方
するんだろう。
悪いと思っても心から
素直に謝れない。
そんな会話をしながら
廊下を歩いていると。
???「やあ、今帰りかな?」
足元に細長い影。
顔を上げると。
秋「……誰?」
エ「あ、えっと。
綾瀬川彩人先輩」
彩「どうも。
はじめまして」
エ「あの、先輩。
彼は……」
彩「知ってるよ。
桜庭秋夜……くんだろ?」
……。
いま『くん』まで、
間がかなりあったんだけど。
気のせいだよね?
秋「そうですけど」
彩「聞いたよ。
大胆だね、君」
エ「!!」
先輩……。
笑顔なのに、
なんか声は怒ってる?
秋「? はあ……。
それはどーも」
なにを言われてるのか
わからないように首をかしげる
桜庭くん。
そして先輩を、
じーっと見つめてる。
だけど綾瀬川先輩は
そんなこと気にもせず、
ニコニコしている。
なんか怖いよ。
秋「……」
彩「今から帰るの?」
エ「え、あ、はい!」
秋「…………」
彩「そう、気をつけてね。
じゃあまた明日」
秋「………………」
彩「……」
エ「……?」
彩「なに、かな?
なにか僕に……」
さっきからずっと
先輩を見つめていた
桜庭くん。
その視線に先輩も
我慢できなかったのか、
彼へと言葉にする。
桜庭くんは「うん」と
小さくうなずくと。
秋「イイ声ですね、先輩」
そうかすかに微笑む。
桜庭くんが。
その小さな変化に、
私は目を見開いた。
ささいなことだけど、
これまで彼の近くにいて
こんなことはなかったから。
なんでだろう。
綾瀬川先輩の声、
好きなのかな?
彩「ふふ。ありがとう。
まさか君に声をほめられるとは
思わなかったな」
秋「歌、好きですか?」
……歌?
なんで歌??
彩「そうだねぇ。
歌を聞くのは好きだよ」
秋「じゃあ歌うことは?」
彩「まあ好き、かな?」
秋「よかった。
それじゃあ今度一緒に
エ「え!?」
彩「え……あ、あはは。
これは、唐突だね」
さすがの先輩も、
これには苦笑い。
そりゃそうだよね。
いきなりカラオケって
でも、カラオケ……
好きなのかな??
秋「連絡先、教えてください。
てか、交換してください」
彩「いいけど……」
そう答える先輩が
こちらとチラっと見て、
肩をすくめる。
戸惑ってるみたい。
でもそんな先輩の態度は
気にもしないで、
ケータイの連絡先を
登録している桜庭くん。
なんかちょっと嬉しそうに見える。
そう思うと、
少しだけど……
複雑な気分。
だって桜庭くん。
私とはケータイの番号、
交換してくれてないし。
はあ……。
エ「なんだか
すごい複雑……」
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【By秋夜
あの先輩、
すっごい声いいよね?
アンタもそう思わない?】

