キミカレ南くんのネタバレです。
知りたい方だけお進みください。
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第21話 夢と現実
屋上で目をつぶったら、
すぐに眠気が襲ってきて……。
本当に眠ってしまっていた。
眠ってすぐ、夢を見た。
最初はすごく怖い夢。
階段から落ちたり、
水風呂に入れられたり、
何かに追いかけられたり。
そして--
その後、ふっと気持ちが
軽くなって。
お兄ちゃんが夢に出てきた。
私とお兄ちゃんがいて、
それを客観的にみている私。
屋上で話していて、
でも私が昼寝しちゃって……。
その間。
私が寝ている間に、
優しく、そっと触れるだけのキス。
すごく甘い雰囲気で、
ずっとここにいたいって
思ったくらい。
だけど。
エ「んっ……」
目は覚めてしまう。
エ「はあ……」
屋上で寝てるから、
あんな夢みるんだよね。
しかもお兄ちゃんのことばかり
考えてたから……。
エ「はああぁ」
あれが現実になれば
どれだけいいか……。
深く大きな息を吐く。
???「ため息は幸せが
逃げるといいますよ」
エ「っ!?」
真横から声が聞こえ、
驚いて背を背もたれから
離して上体ごと声の方へ
向ける。
エ「お、お兄ちゃん!?」
千「こんにちは」
真剣な顔して、
お兄ちゃんは……。
屋上で正座していた。
なんで?
なんで正座?
千「お返事をします」
エ「え……」
そう呟いて、
真剣な目で私を見る。
千「聞いてくれますか?」
そう真っ直ぐに見つめられ、
怖い、
とつい目を逸らして
しまったけど。
ハッキリさせたい。
お兄ちゃんの気持ちを、
知りたい……から。
私は深呼吸をして、
お兄ちゃんと向かい合い、
頷いた。
千「……
わかりました」
そう小さく呟くと、
お兄ちゃんも深呼吸をして、
ゆっくりと口を開いた。
これはきっと……
たぶん、男として
好きなんだと思います」
エ「……う、うそ!」
ホントに……!?
千「ウソではないです。
本当ですよ、はい」
エ「……っ」
どうしよう、嬉しい!!
だって、これって!
にやつく口元を手で隠し、
静かに喜んでいると……。
千「……それでは
僕はこれで」
立ち去ろうとする、
お兄ちゃん。
エ「え?ちょ……
ちょっと待って!」
千「はい?」
振り向き、足を止める。
エ「それだけ?」
千「はい」
えー!!
でも、フツー……
避けてた理由とか
なんかこう、
いろいろあるよね?
話とか!
千「好きかどうかと
聞かれたので……」
……まあ、そうだけど。
そう聞いたけど!
千「あ……
それともうひとつありました
避けたりしてごめんなさいです!
まだ返事に悩んでいたので
……どうしたらいいか
わからず、あんなこと……
でも、もうしません。
だから安心してください
そう言って微笑む
お兄ちゃん。
エ「あ、じゃあっ」
今日から一緒に帰ろうと、
ふと思いついて言おうと
思ったのと同時に
授業終了のチャイムが鳴る。
千「ああ、授業が終わりましたね
もうサボリはいけませんよ」
そう私の額をツンと
指でつつくと、
千「ではまた」
と、笑顔で屋上から
出ていった。
エ「……好きって
言ったよね?
お兄ちゃんが私のこと
好きって言った!」
それもちゃんと『男性』として
好きって!!
聞き間違えじゃないよね!?
エ「やったー!」
お兄ちゃんと私、
両想いなんだ!!
屋上で声を出し、
喜ぶ私。
なんかもう今まで
イライラしたこととか
辛かったこととかどうでも
よくなって、ただ『好き』って
言って貰えて嬉しくて、
それだけを喜んでいた。
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【By千歳
すべて僕の気持ちを
君に伝えました。
君への気持ち、そしえ
返事に悩んで避けていたこと。
そのことで君を傷つけた。
泣かせてしまってごめんなさい……。】


