経過 | eringoの気まぐれ 時々 上の空

経過

料理も人との関係も

美味しくしたけりゃ

手間暇惜しんだらだめね



ぶつくさ独りごと言いながら焼鳥に串うつ午前3時

eringoの気まぐれ 時々 上の空-NEC_1993.jpg

圧力鍋からは先程仕込んだ牛すじ煮込みがシュンシュン煙と音を立てている

鍋をちらっと見ながら

牛すじも男も少しばかし圧力をかけたほうがやわらかくなって丁度良い



わかってんだかわかってないんだか

そもそも意味がいまいち不明な内容を堂々と口に出して


また独りごと

冷蔵庫には茗荷と胡瓜の漬物がしんなりスタンバイ

コロッケのたねをごねごねしながら

明日の手順を考える



目薬をさし忘れた事に気付き

コロッケを小判形にする手が止まる

目薬をさし

少し休憩

部屋中に充満する料理の匂いに

少しうんざりして

シャワーを浴びて香水をつけた

香水つけるの久しぶり汗

少し気が紛れたところで

キッチンを眺める

私はきっと

台所が好きだ

厳密に言えば

きっと

料理が好きなわけじゃないんだろう

何かに没頭できる台所が好きで

そして出来上がったものを誰かが喜んでくれることが嬉しいだけなのだ

その証拠に

私はひとりでいるとき

台所には立ちもしない

つまり

料理はしないのだ

飲みものを飲んだグラスを洗うことすら億劫に感じ

ペットボトルですませたりする

ぼんやりいろんなことを考えながら

キッチンを眺める

スポンジケーキは焼いてから冷蔵庫で一晩ねかせたほうがしっとりして美味しいんだ



また独りごと

でもね

冷蔵庫が小さすぎて

明日の出番を待つ食材達がきゅうきゅうしてて

スポンジケーキが一晩休む場所なんてありゃしないなと

オーブンを170℃に温めてから気付く

はて

どうしたもんか

取り敢えず歯を磨いてから考えることにしよう

時計を見れば

午前4時を少し回ったところだった

いろんなことを考えながら
どうやら眠いらしいと気付き

そうしたら

急に

しっとりさせたいスポンジケーキのことも

ぎゅうぎゅうの冷蔵庫のことも

キッチンに出しっぱなしで口をつけ忘れてた炭酸の抜けたソーダ水も

全部全部どうでもよくなってしまった

よくないだろ



多分今夜最後の独りごとをつぶやき

ごろんとベッドに逃げ込む


物事には全て

然るべき経過がある



それを楽しみながら

歳を重ねる余裕を持ちたいもんだ


取り急ぎ今夜は


もう休もう