額と栗 | eringoの気まぐれ 時々 上の空

額と栗

なんだか

なんだか悔しくて

涙が出そうで

朝とは違う理由で

246をひた歩く

ペコペコヒョコヒョコ

噛みしめた唇が切れて

鉄の味が広がる

もう少し背が高かったらな


夕日に向かって歩く

ふと目に入る

それは

埃をかぶって白くなった

古い古い額縁

探していたものより

だいぶ小さいけれど

ああ

つれて帰ろうと思った

涙目だったのか

泣いていたのかわからない

額縁やさんに入ると

お店の真ん中に

仙人みたいなおじいちゃんがひとり

へいいらっしゃい

魚屋か汗

なんだか立ち話

「もっと大きいのが欲しいの」

「この店を貸し画廊にしようと思うんだけど」

「できればブロンズか白っぽいやつがいいの」

「1時間1万円で貸そうと思うんだけどね」

とまぁ会話ちぐはぐ(笑)

でもなんだか話しが盛り上がり(お互いかなり勝手)

大きいの入ったら連絡するからと番号交換

額縁入る袋ないんだけど

そのまんまぶら下げてお帰りなさいよ

お嬢さんそうゆうの似合うよ

なんかおしゃれ

とおだてられ

裸の額縁を左手にぶら下げる

お店を出ようとしたら

呼び止められる

栗!!

はい?

栗持って行きなさいお嬢さん!



ありがとうございます(笑)
ということで

チクチクトゲが飛び出した袋を右手に

左手には古い額縁をぶら下げて

また

246をペコペコ歩く

夕日に向かって

あと5センチ背が伸びますようにと祈る

悔しい悲しいが薄まってることに気付く

世の中捨てたもんじゃない
またあの仙人に会いにいこう

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帰り道

見知らぬ人に呼び止められる

素敵な額縁ですね

ああどうも



栗いりますか?

こんなにいっぱいあるので
と額縁褒めてもらったので
提案してみる

それじゃぁその額縁持ちましょうか

家どこですか?

なんだ

つまんない

わらしべ長者的な展開だったらおもしろいのにとか

こどもみたいな期待をしていたのに汗

そんなもんか

ナンパね

だせぇ

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かくして玄関に収まった額縁さん

次は何を描こう

お財布が空っぽになった

でも何かが少し埋まった