こんにちは、エミです。
北海道岩見沢市栗沢町にある 10R winery に行ってきました。
昨年3月に渋谷のMIYASHITA PARKで開催されたワインイベントにて、カーブドッチのブースのお手伝いをしていた際に、たまたま近くのブースにいらしていたブルースさんにご挨拶させていただいたのがきっかけです。
ブルースさんの醸造所内にジョージアのクヴェヴリがある、と噂で知っていたので、ぜひとも北海道の大地に埋まっているクヴェヴリを見たいと思ったのです。
ブルース・ガットラヴさんは、日本ではまだなじみの薄いカスタムクラッシュワイナリー(受託醸造所)を経営してらっしゃいます。
(参考動画URL:Wine, the strange power | Bruce Gutlove | TEDxSapporo)
そしてなんと日本ワインブドウ栽培協会の執行理事にも就任されています。
というわけでやって来ました、岩見沢。
東京からは羽田から新千歳空港まで約1時間半。
(※ちなみにこの時、搭乗する機体のタイヤ交換で40分遅延)
新千歳から札幌駅までが「快速エアポート」で43分。
(※なおこの時は、快速が20分遅延。地元の人によると「また鹿とぶつかったんじゃないか」とのことで、よく遅れるそうです)
札幌から岩見沢駅は「函館本線」で48分。
(※栗沢駅からの方が距離的には近いですが、地元のタクシーの運転手さんに聞いたら「栗沢駅は掘っ立て小屋みたいなもんだからタクシーなんかつかまらないかも」とのことで、岩見沢から行くことにしました)
なかなか立派な駅舎ですが、地元の人いわく「自転車置き場しかないよ」とのこと。なるほど、たしかにこれだけの規模の駅舎ながら土産物屋や飲食店などは一切なく、素っ気ない建物。
岩見沢駅から約10km、車で20分ほど走った農地の中にワイナリーはありました。ちなみにタクシーで片道3,700円くらいです。
13時頃に伺います、と事前にお伝えしていたので、到着するとブルースさんが玄関前で待っていてくださいました。
まずは、無農薬で試験的に色々な品種を育てている小さな畑を見せていただきます。どんな品種がこの土地に適しているのかを見るためらしいです。ここの畑は農薬や除草剤を使っていないため、雑草が茫々として、バッタやカエルがぴょんぴょん飛び、土はやわらかくふかふかとしているのが印象的でした。
試験用の畑以外は農薬を適切に使っているそうで、散布用の車について詳しく教えてくださいました。
(これは日本独特の散布車のようで、海外の生産者に写真を見せたら「Batmobile」と呼んでいました(笑))
この辺りでは鳥やアライグマがブドウを食べてしまう鳥獣害が悩みだそう。
例年はブドウの収穫時期くらい涼しくなると渡り鳥はかえっていくものだけど、今年は気温が下がらないため、なかなか鳥がいなくならないというのが気候変動と関係ありそうな話だと感じました。
事務所を通り抜け、醸造所へ案内していただきました。
タンク内の白ワインを何種類かテイスティングしながら、ワイン造りやこれまでの経歴、ワインについて色々と思うことなど話しました。
こちらはコンクリートタンク。
日本のコンクリート会社が作ったものと、カリフォルニアのソノマのワイナリーから譲り受けたものだそう。
ボトルなど資材や、収穫後のブドウ籠を置くためのスペース。
ここで待望のクヴェヴリと対面!
クヴェヴリーーー!!!
クヴェヴリの縁に「Georgia」と刻印してあります。これはまさにジョージア産のクヴェヴリです!
資材置きスペースの前を通り、クヴェヴリが埋まっている室内に移動します。
ここにはクヴェヴリが4基埋められていました。
ワインで満たされて密閉されているクヴェヴリ2基のほかに、亜硫酸水を充填して軽く蓋で覆っただけのクヴェヴリが2基あり、それらを見せていただきました。
クヴェヴリ室を抜けて、最後に、保管庫のようなところへ行くとかなり広くて、ここにも作業用の道具がいろいろと置かれていました。
ひと通りワイナリーの内部を見せていただくと、最終地点にオリエンテーリングの旗みたいにワインのボトルが一本ちょこんと置かれていて、ブルースさんのお茶目な一面が垣間見えました。
一緒に飲もうと思ってたんだけど、話していたら時間がなくなってしまったので持って帰ってあとで飲んで感想を聞かせてとのこと。
おしまい。