【PANDA編集部】◆第16回メディア芸術祭 募集開始/日本のアニメ・マンガは「復讐話」がない?
【PANDA編集部】
◆第16回文化庁メディア芸術祭 作品募集開始/
日本のアニメ・マンガには「復讐話」がない?
それでは、2012年度第28回メールマガジンをお届けします。
よろしくお願いいたします。
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◇TOPIC◇
◆第16回文化庁メディア芸術祭 作品募集開始
◆日本のアニメ・マンガには「復讐話」がない?
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◆第16回文化庁メディア芸術祭 作品募集開始
各作家様が執筆活動を進める上で、商業誌や同人誌イベント、
マンガ立ち読みサイトなど以外に、作品の腕試しや活動成果を
皆さんに見て頂くチャンスになりそうなニュースをお届けします。
文化としてカバーされる機会が少なかったアート、エンタテインメント、
アニメーション、マンガなどの領域にフォーカスする目的で始まり、
優れた作品を顕彰する文化庁メディア芸術祭が今年度も開催されます。
今回で16回目になるメディア芸術祭の応募期間は9月20日(必着)。
エントリーされた作品の中から大賞、優秀賞、新人賞、そして
審査委員会推薦作品を決定し、発表は12月中旬を予定。
この受賞作品を中心に、2013年2月13日から2月24日まで、
国立新美術館で作品展を行うようです。
応募作品の部門はこれまでと同様に、アート部門、
エンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門の4つ。
募集の間口も広く、国内のみならず海外からも応募を受け付け、
プロ・アマチュアや、自主制作・商業作品を問わず、
ジャンルの制限もないとのこと。前回のメディア芸術祭は
世界57ヵ国・地域から合計2714作品もの応募数となったようです。
賞の選定にあたる審査委員も発表されており、
マンガ部門の審査委員は下記のとおりです。
竹宮惠子さん(マンガ家/京都精華大学教授)、
みなもと太郎さん(マンガ家)さん、
伊藤剛さん(マンガ評論家/東京工芸大学准教授)、
斎藤宣彦(編集者、マンガ研究者)さん、
ヤマダトモコ(マンガ研究者)さん。
ほか、詳細は下記の公式サイトをご覧ください。
■「第16回文化庁メディア芸術祭」
http://j-mediaarts.jp
■「第16回文化庁メディア芸術祭 作品募集開始」
http://www.animeanime.biz/all/12711/?ec3_listing=posts
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◆日本のアニメ・マンガには「復讐譚」がない?
アニメやマンガのテーマで「復讐を誓う」「復讐を遂げる」
というのは珍しくないテーマだと思われますが、
中国オタクの感覚では「日本のアニメや漫画における復讐」
ということの扱いに関してちょっと疑問を感じる模様です。
この疑問の根本にあるものは、中国と日本との「文化・感覚の相違」。
今回は中国のオタクが議論するサイトで、本体タイトルの
話題をお届けします。
中国オタクの感じた、日本の「復讐劇」の大まかな流れは以下のとおりです。
1)
復讐者って復讐を成功しない。
↓
2)
たいてい復讐の元になった事件の背後にある真相みたいな流れになり、
復讐がうやむやになったり、復讐より大事なことが出てくる。
↓
3)
復讐をすると何かしらの罰が来るというか、ロクな目に遭わないパターンが多い。
↓
4)
復讐よりも、それによる名誉の回復が主目的になっている。
1)は、もし成功したとしても「復讐は遂げたものの、
全てを失い心に残るのは空虚さだけだった」みたいに
ロクなことにならない印象とのこと。
2)は、きっかけが復讐だけどその後は復讐以外のこと
(或いは復讐対象を含むもっと大きな何か)が目的になって、
その過程で結果的に復讐を遂げているパターンが多いとのこと。
3)は、復讐者は絶対に幸せになっては
いけないみたいな空気を感じるようです。
4)は、特定対象への復讐そのものに関しては微妙で、
当初の目的が復讐だけども、その後もっと別の大義名分が
目的としてすりかえられているようです。
個人的には、日本には「罪を憎んで人を憎まず」みたいに、
「相手を許す」美徳の文化があるので、読み手側には
私怨のみで動き、きちんと復讐したキャラが幸せになる
復讐劇が、万人向けではない気がします。
その一方、作り手も例えば「人を呪わば穴二つ」の言葉のように、
復讐を企むと自分にも跳ね返ってくる。そんなタブーが
深層心理に働き、手塩にかけたキャラクターへの愛情から、
復讐をやめさせるケースも考えられます。
いずれにしても、読み手と作り手が
感情移入しにくい作品は、とにかく難しいと思います。
■「日本のアニメ・マンガには「復讐譚」がない?」
http://kinbricksnow.com/archives/51796340.html