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【PANDA編集部】『国際電子出版EXPO』セミナーレポート/実写版一休さん、中国でブーイング?

【PANDA編集部】

◆世界最大の電子出版専門展示会『[国際]電子出版EXPO』セミナーレポート

/実写版「一休さん」役の福くんに中国ではブーイング?



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◇TOPIC◇
◆世界最大の電子出版専門展示会『[国際]電子出版EXPO』セミナーレポート
◆実写版「一休さん」役の福くんに中国ではブーイング?
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◆世界最大の電子出版専門展示会『[国際]電子出版EXPO』セミナーレポート


世界最大の電子出版に特化した専門展示会『[国際]電子出版 EXPO』。

去る、7月4~6日に都内のビックサイトで開催されました。


近年、出版コンテンツのデジタル化が本格化し、
各出版業界が力を入れている電子書籍市場。その勢いは急速に拡大しております。
『[国際]電子出版 EXPO』は、その最新の電子書籍の
技術・サービスをアピールする展示会です。


当日は、出版業界関係者はもちろん、テレビ・映像・音楽・ゲームなどの
コンテンツホルダーや配信事業者など、デジタルコンテンツのビジネスに
直接関わる方々が多数来場。海外からも多くの出展があり、
会場は熱気に包まれました。



さらに、このイベントでは第一線で活躍する業界関係者によるセミナーも別途開催。
そのセミナーのひとつに今回、聴衆者として参加しました。
そのなかで、ポイント3つを下記にまとめます。


セミナータイトル
『人々が求める書籍/出版に私たちはどう応えていくのか』(2012年7月4日)
講談社 代表取締役社長 野間 省伸 氏
楽天 代表取締役会長 兼 社長 三木谷 浩史 氏 ほか



1.市場規模と3~5年後の電子書籍の割合

「電子書籍は600~700億円の市場があると言われています。
去年までは、そのうち8~9割がガラケーコミックでした」。そして、
「コミックは全体で4000億超の市場です。つまりコミックはすでに1割以上が、
電子コミック。これが2~3割に達するはそう遠くないと思います。
もしかしたら、5~10年後には達するかも?」とのこと。



2.電子出版業界の転換点 
電子書籍普及の流れに関するディスカッションの際の野間社長のコメント。
「 一番流れが変わると思うのが「教科書」の電子化。日本は2020年にはと、
国が方針を出しており、ここで一気に流れが変わるのでは…?」とのこと。



3.GAFMAの動きに注意
野間社長が、6月に南アフリカで行われた
「International Publishers Congress」 に参加した際、
「GAFMA(ガフマ)」という単語をよく聞いたようです。これは、
「Google、Amazon、Facebook、Microsoft、Apple」の5社の頭文字を
とった単語で、先進国の出版社は5社と、どう関わるかを話題にしていたようです。



同じ業界内にいても全貌がなかなか見えなかった電子出版/電子書籍にあって、
より明確な指針を打ち出した業界の先駆者達。どんな希望の光があるか、
なにが課題か、これからの出版産業を大きく左右する彼らのコメントを
直接聞くことできる絶好のチャンスでした。
上記はほんの一部ですが(オフレコ話もあったので)、
皆さんの活動のヒントになれば幸いです。



■第16回『[国際]電子出版EXPO』
http://www.ebooks-expo.jp/ja/Home/


■国内の電子書籍市場の「今と未来」を楽天と講談社の社長が語る
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1207/05/news073.html


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◆実写版「一休さん」役の福くんに中国ではブーイング?


中国でも人気の高い日本のアニメ「一休さん」。
この実写版(ドラマ)が6月30日、フジテレビ系で放送されました(全3幕)。


一休さんを演じたのは、現在子役で人気沸騰中の鈴木福君。
丸坊主姿の福君の画像は中国版ツイッター 「微博(ミニブログ)」上でも、
次々に転送されて、現地でも話題となったとのことです。


ただ、中国のひとがイメージしていた一休さんと少し違っていたようで、
「慣れるまで慌てない、慌てない、一休み、一休み」と一休さんの
おなじみのセリフをもじったブログ投稿も見られたと、中国江蘇省の
地元夕刊紙「楊子晩報」が報じたようです。



この現象の理由は、福君の可愛さやあどけなさは満載だけど目が細く、
アニメでの目が大きくて丸顔の一休さんのイメージと異なったため。


「微博(ミニブログ)」上のコメントも、
「『一休み、一休み』としか言いようがない」
「実写版の一休さんはなんか間が抜けていて見てられない」
「さよちゃんは とてもかわいいのに、一休さんは残念な感じ」
「2次元の世界ものを、実写版で表現するのは無理がある」


と、首をかしげたり、実写化自体を否定する意見が多く見られたようです。


オリジナルを模倣する事に長けた中国の文化背景を察するに、
演技力やシナリオよりもまず「見た目(イメージ)」が
極力似てる事に重きを置いている模様。
もし中国で、例えば二次版権物をメディアミックスで展開する際、
関連作品は、オリジナルとの「見た目(イメージ)」が重要視されるという
ヒントが、上記のニュースから読みとれた気がします。



■ 実写版「一休さん」、福くんに中国ではブーイング
http://hogehogesokuhou.ldblog.jp/archives/51937193.html