運をつかむ技術
18年間赤字のハウステンボスを1年で黒字化した秘密
著:澤田秀雄
発行所:株式会社小学館
ランチェスター戦略を駆使てて成長してきた代表格。澤田さんの言葉はやっぱり深いな。
【概略】
●ドイツ留学、そして旅行を通じて感じたのは、世界にはいろいろな考え方の人たちがいて、様々なものの見方がある、ということ。陸路で国境を越えるたび、文化や言葉だけでなく、豊かさも、考え方も、ルールも変わってしまうことを知った。
●ネパールのカトマンドゥを旅したいとき、原因ははっきりわからないが、どうにも身体が重く、だるくて仕方がなくなってしまった。自分に鞭打ってビルマ(現在のミャンマー)まで移動。いったい死んだら自分はどうなるのか?そんなことばかり考えてしまう。それは経験したことのない巨大な孤独感に変化。とにかく、せめて英語が通じて近代的な設備がある国に行かなければと、どうにかバンコクにたどり着いた。その経験が、人生おける時間の重みを噛み締め、人生なんて、ある日簡単に終わってしまうかもしれないということを実感した。少々失敗しようが、命までは取られない。
●1980年にインターナショナルツアーズを新たに設立。旅行業の登録。開かないドア、鳴らない電話。しかし、夕方5時までは「営業」を続けなければならない。そこで私が没頭したのは読書。※中国の歴史や日本の歴史。
●そして終業時刻の5時になると急いで事務所を出て、パチンコ店に向かう。なぜかというと本を買おうにも会社が儲かっていないからお金がない。昼の休憩時間に調子の良さそうなパチンコ台をマーケティング。「徳川家康(山岡壮八)」の文庫本全26巻のうち、20巻以上がパチンコで手に入れた戦利品。
●パチンコ店では、盤面に踊る銀玉を見ながら、よく考えごとをした。意外に集中できるのだ。
●スカイマークの航空会社を立ち上げる。しかし、スカイマークと既存の航空会社では発着枠に差がありすぎるし、基盤が脆弱なうちは新しい機材も導入できない。残念ながら勝負にならなかった。株式を上場して資金を調達し、外注していた整備や地上業務を自社で行うなど、コスト削減に徹して、単年で黒字に転換。その後、2003年に第三者割当増資を受けて、新しい経営者にバトンを。現在は持ち株は10%ほど。
●ハウステンボスの面積の3分の1はフリーゾーン。メンテナンスにかけるコストをある程度下げて、捻出したリソースを有料ゾーンに振り向ける。
●無料ゾーンは、イングリッシュ・スクエア、つまり「英語広場」に。実際にネイティヴの外国人が友達のように相手をしてくれる。実はハウステンボスのすぐ近くにアメリカ海軍の基地があり、宿舎もある。ところが、アメリカ軍人の奥様方は時間に余裕があるが、地元の人々と触れ合う機会がない。一方で、日本人は英語の文法をいくら学んでも、耳や口を使う機会に恵まれないから、会話力がついてこない。双方がハッピーになれる場所を。
●100万本のバラという本数は国内最大級。わかりやすく言えば、日本一とか東洋一、できることなら世界一であることがとても大切。
●嘘でもいいから明るく元気に、掃除しよう、増収経費削減で黒字化したらボーナスを出す、という3つのポイントを繰り返していたが、3ヶ月ほど経ったころ、従業員全員を集めた席で「ディズニーランドを越えよう!」と宣言した。
●目標や夢をシンプルにすると、少なくともほとんどの人が理解できるようになる。実現や達成には色々問題はあると思われても、少なくともゴール地点を頭に描いてもらうことはできるはず。
●運はとても重要な要素。人生の90%以上は運に左右されていると言っても過言ではない。もっと言えば、この世に生まれてきたことだけでも大きな運をいただいていることに気づく。さらに、自分で「運ぶ」ことができる運も大切にしていきたい。

