「セール品の価格チェックはしている」が……楽天市場、「想定外」の不当表示はなぜ起 | OLの副業ブログ

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 「まったくの想定外だった」――「楽天市場」の運営を統括する楽天の高橋理人常務は、「楽天日本一セール」で浮上した、不当な二重価格の問題についてこう説明する。

【写真:「通常価格43万円」のiPhone 4Sは「売り上げゼロ」】

 「楽天日本一セール」は11月3~7日に実施。日本一に輝いた東北楽天ゴールデンイーグルスの星野仙一監督の背番号「77」にちなみ、77%オフの商品を目玉として販売し、「非常に大きな成功をとげた」と三木谷浩史社長も自賛するほど大きな売り上げがあったという。



 一方で、一部の店舗に、通常価格で販売しているのに「77%オフ」など大幅に割り引いているように見せかる不当な二重価格が表示されていた疑いが濃厚に。楽天は20店舗・約1000商品について、不当表示の疑いが濃いとして店舗を閉鎖し、調査を進めている。



 「ネット通販に不当な二重価格表示の問題が根強くあることは認識しており、厳正な対策を取ってきた」と高橋常務は訴える。だが今回の20店舗は、楽天側の対策をすり抜けていた、というのが同社の説明だ。



 同社によると、以前から不当な二重価格表示の問題は認識しており、店舗に対しては規約やガイドラインで不当表示を禁止し、店舗用CMS「RMS」上で注意喚起したり、店舗のコンサルティングを行う担当者が直接、店舗に注意することもあるという。



 セール専用ページやセール用検索「セールサーチ」に掲載される商品は全て事前審査制。セールに参加したい店舗は、割り引き予定の商品と価格を楽天に申請する。楽天は、店舗が元値を不当に引き上げていないかなどを、過去の販売実績と照らし合わせてシステムでチェックし、引っかかった場合は人手で確認。審査に通った商材のみを、セール専用ページやセールサーチの検索結果に追加する――という流れだ。



 審査を経て今回の「日本一セール」に参加した店舗は、全店舗の2割に当たる約8000店舗、商材は約500万。公式セールへの参加に費用は不要で、申請すればどんな店舗・商材でも参加できる。また、参加は任意で、楽天から強制することもないという。



●便乗“勝手セール”という「想定外」



 不当表示が疑われている20店舗は、公式セールに参加申請をせず、公式セールページやセールサーチにも載らない“勝手セール”を行っていたという。



 勝手セールそのものに問題はなく、店舗は自由なタイミングで独自にセールを行える。ただ、問題になった店舗は、商品ページに「楽天イーグルス優勝記念 77%OFF」など、公式セールと同じ文言を使って同じ割引率を適用しているようにうたっていたため、ユーザーからは公式セールと見分けが付かない状態だった。



 この手法は「まったくの想定外だった」と高橋常務は言う。勝手セールの場合、公式セールページやセールサーチからの誘導がないため、ユーザーの大量流入は期待できない。公式セールと同じ割引率を適用するなら、導線の豊富な公式セールに申請したほうが売れるはずだからだ。



 高橋常務は、問題の店舗は、不当な価格表示を行う前提で楽天の価格チェックを避けながら、セールで激増するトラフィックに便乗しようという「悪意があった」という見方を示す。公式の導線は期待できなくても、楽天市場の通常の検索や外部検索エンジンなどからの流入を期待した可能性がある。



●1万2000円のシュークリームは「ファイルのダウンロードミス」?



 同社によると、日本一セールでの不当表示は5日ごろにユーザーから指摘を受け、調査を開始した。楽天市場の過去の販売データと突き合わせ、元値が大幅に変わるなど不当表示が疑われる商品をシステムで抽出し、販売店にメールで説明を求めているという。説明の信憑性が低いと判断した20店舗については、楽天の権限で店舗を閉鎖し、個別に面会調査をしているという。



 10個入りシュークリームを「通常価格1万2000円、77%オフで2600円」と表記していた北海道夕張市の業者のもとにも同社スタッフが出向いて説明を求めたところ、「CSVファイルのダウンロードミスで、誤った価格を表記してしまった」と説明したという。だがその説明は疑わしいとして、8日時点でも店舗は閉鎖されたまま。納得がいく説明が得られない場合は、退店処分にするという。



 調査は順次進めており、不当表示の疑いがある店舗が20店舗以上に広がる可能性もある。



●抹茶シュークリーム、iPhone 4Sは「売り上げゼロ」



 ただ、今回問題になった、「77%オフで2600円」の抹茶シュークリームや、「通常価格43万円を9万5000円に値下げした」というSIMロックフリーiPhone 4Sの受注はゼロ。「この元値はありえないと、消費者も思ったのだろう」と、同社の塩原聡 事業運営室室長は話す。



 一方、Yahoo!ショッピングで「定価9800円、セール価格3980円」で販売していたスルメイカ10枚セットを楽天市場では「定価1万7310円の77%オフ、3980円」と表示していたケースでは、79セットが売れたという。



 不当表示が行われていたと確認した商品を購入したユーザーがいた場合は、個別に連絡し、楽天から代金を返金するという。



●システムによる監視には限界も



 再発防止に向け、店舗への啓発を強化するほか、システム改善の検討も進める。公式セール中に公式セールの文言を使った“勝手セール”を禁止することも検討している。



 ただ、売り上げを上げるために「店舗も必死」(高橋常務)。顧客のトラフィックを集めるために「ついついやっちゃったのだろう」(同)という面もある。セールに関係なく不当表示が疑われる店舗もあるのが現状だが、4万店が販売する1億6000万点に上る商品全ての価格変動を常時チェックするのは、システム的にも大きな負担がかかるという。為替変動の影響や原材料費の高騰など、元値の変動も日常的。チェックを厳格過化すると商品陳列の自由度が失われるなど、店舗の負担にもなり、「やればやるほど、まじめな店舗が痛い目にあう」(同)



 監視を厳しくしても逃げ道は生じる。「システムだけですべて解消するほど甘くない。新たな手法は、人手でチェックするしかない」(塩原室長)。問題の発覚を受け、価格表示のチェックにかける人手も増やしているという。



 楽天市場での販売は、基本的には店舗が自由に行える仕組みで、価格表示についても「完璧な対策はできない」(高橋常務)が、「クオリティを上げ続け、完璧に近づけるよう努力を続けていきたい。今回は、不当な二重価格を撲滅するチャンスととらえ、徹底的にやる」という。



 「不当表示は、楽天の店舗コンサルタントが店舗に対して推奨しているのでは」――ネットではこうした憶測もあるが、高橋常務は「あり得ない。そんなことを行えば処罰ものだ」と強く否定。一方で、楽天と無関係な業者やコンサルタントが集客に汲々とする店舗につけ込み、二重価格や不適切なSEO、架空取引を使った不正レビューなどを指南しているケースを複数確認しており、悪質な業者には法的処置も検討するという。