人間ドック
わが社の健康診断(人間ドック)は、毎年8月に実施される。
夏の時期は予約が少ないようで、比較的カンタンに希望日がとれる。
前日の夜、早めに夕食を済ませたあとは、受診まで水分も摂ってはいけないので、
この時期は辛い。ジッとしていてもノドが乾く。だから敬遠されるのでないか。
私の勝手な憶測だが。
受診で辛いのは、バリウムを飲んで行う胃のレントゲン検査。
ゲップを我慢するのにいつも苦労する。
でも、どうしてゲップをしてはいけないのだろう。今度聞いてみよう。
次に辛い……というか、恐いのが採血。
注射は大人になってもイヤなものだ。意気地なしの私は採血のとき身構えてしまう。
注射は“痛いもの”と相場が決まっているから恐いのだ。
いや、決めつけてはいけない。
“痛くない注射針”を開発した岡野工業社長の岡野雅行氏に叱られてしまう。
この社長さん、大企業のお方ではない。町工場の職人さんだ。
実現不可能と言われた、針穴の直径が0.08mmという、蚊の針と同じ太さの注射針の量
産プラントを生み出したことで、一躍その名が知られるようになった。
大企業に勤めているわけでも、エリートでもないのに(失礼)、
こんな革命的ともいえる製品を作りだしてしまうところに快哉を覚える。
スバラシイ。
『俺が、つくる!』という氏の著書を読んだことがあるが、勇気をもらえる本だ。
下請けビジネスを否定し、大企業の研究開発を請け負うという、全く新しいビジネス
モデルを構築したところに、ビジネスマンとしてのセンスも感じた。
あれっ……、
人間ドックの話が、注射針から岡野氏の話に飛んでしまった。
でも、いいのである。
岡野氏のことを思い出して「がんばらねば!」という思いを強くしたから。
注射にビビッてる場合ではないのだ。
黄色い付箋紙
昨夜、地下鉄の電車の中で興味をそそる中吊り広告に遭遇した。
ジェイアール名古屋タカシマヤのセールスと催しを一緒にしたポスターだ。
内容にひかれたわけではない。
広告の仕掛けに目を奪われたのだ。
この写真に写っている黄色い付箋紙が、その正体。
付箋紙には、「楽しさ2倍の1週間!!」と書かれている。
付箋紙といっても、本物ではない。印刷されているのだ。
ところが、2~3メートル離れたところから見ると、
付箋紙が本当にくっ付いているように見えるのである。
ドアの近くにいた私は、わざわざ移動して確かめた。
至近距離で見て、ようやく付箋紙が印刷だと確信したのである。
そして、カメラに収めた。
はたから見れば、挙動不審なオヤジである。
感心したのは、もちろんそのアイデアである。
乗客の目を引き付けようと知恵を絞るクリエイターにシンパシーを覚えた。
こういう仕掛けを考えられる人、大好きです。
何より感動したのは、その付箋紙の造形。
付箋紙の形状が、とてもナチュラル。
さらに、影の濃淡まで綿密に計算されているので、より本物に見えるのだ。
これはデザイナーの仕事であることは間違いない。
職人肌のかなりの熟練者とお見受けした。
デザインのクオリティが、ディテールのこだわりに宿ることをよく存じておられる。
スバラシイ。
このアイデア、パクらせていただきます。
はい、もちろん、自分なりにカスタマイズして。
よなよなビール
立秋を過ぎたというのにこの暑さ。
暑い日に飲みたくなるのが、ビールである。
ビールといえば、先日泊まった長野県の山田温泉でおもしろい地ビールに遭遇した。
製品名を「よなよなビール」という。
ビール本来の伝統的な製法でつくる、香りとコクが自慢のビールである。
名誉ある賞にも輝いているだけあって、味は申し分なかった。
日本人が好きな、のどごし重視のビールとは、あきらかに違う。
あくまで、コク、味わいにこだわっているのだ。
それが、私には新鮮だった。
「ビールって、お酒なんだ」(ビールさん、ゴメンナサイ!)と
あたりまえのことをしみじみと感じさせてくれたのだ。
こんなに感動したのに、パッケージがもったいない。
最初、オレンジジュースのお酒かと勘違いしてしまったほど、
ちょっとサワー寄りのデザインだったのだ。
ビールだと気づかない人、いるんじゃないかな。
「香りのビール」というキャッチフレーズもちょっと響かないなあ。
まだ「味わいビール」の方が、私にはグッ!とくる。
匂いで打ち出すか、味で打ち出すか。嗅覚と味覚の勝負だ。
製造元は、株式会社ヤッホー・ブルーイングさん。
長野県軽井沢にある会社が一念発起して、1996年に創業した
「エールビール」専門の醸造所とのこと。
スバラシイ。
1缶260円という価格もうれしい。
日本人は、ラガー系ビールの大好きな国民だけど、こんなビールもたまにはいい。
たまにはどころか、結構ハマル人もいるんじゃないかな。
そういえば、ネーミングには、
「よなよな(毎晩)飲んで欲しい」という願いが込められているとか。


